この記事のもくじ
またネット界隈で批判が起きそうな記事
2月12日のマネーポストWEBの記事です。
リスキリングをはじめとした雇用制度改革の意向があることはオフィシャルの発言、報道からも容易に想像がつきますがそこにセットで記事内に書かれているようなことが実現した場合は多くの一般庶民から批判的に受け止められるのかなと推察します。
具体的に記事で書かれていることとは次のことです。
- 企業が主に中高年社員をターゲットとした首切りをしやすくすることで結果的に企業年金や退職金の縮小を図る
この記事では言及されていませんが、過去には退職金控除の見直し(現状は勤続年数によって枠が拡大していくのを一律固定にすることで転職のハードルを下げようという狙い。表向きでは??)に関する報道もあったので、方向性として今の仕組みを政府にしても企業にしても変えたいんだろうなとは思います。
本来が自己責任。これまで他者任せにしていた個々人の問題
転職しないで終身で働き続けることを雇う側も雇われる側も前提にしてきた日本なので、こういう報道が出ると「自分たちの年金をどうしてくれるんだ」とか「結局は人件費を削りたい企業の都合に合わせてるだけだろ」みたいな意見が噴出しそうなきがします。
でも、こういう方向性に対する自分のスタンスは見出しの通りで「本来自己責任で考えるべきところ」です。
考え方によっては働き手は終身雇用制度に「甘えていた」
日々の生活で意識している方はいなかったでしょうけど、退職金や終身雇用という日本ならではの制度は無意識のうちに
- 別に自分で貯蓄をしなくても会社がお金を貯めてくれてるからいいや
- よっぽど悪いことをしなければクビにはならないから、うまいことこの会社で渡っていければいいや
というふうに考えさせていたのではないでしょうか?でも別に会社は何がなんでも従業員の生活を守らなければいけない義務なんてないんだし、自分のお金のことなんだから本来は自分でどう準備してこうかと考えないといけないものです。良かれと思って作ってきた制度が足元の社会構造の変化に従って変えねばならないとなってはじめて
「運用なんて・・・」とか「老後に2,000万円もいるの??」みたいな海外諸国からしたら
そんなもん人にお任せすることではなくて自分でプランニングしとくもんやろ!
なことを考えないといけなくなって、加えてそれを国が悪いというふうにするというなんともお粗末な状況に見えます。
幸い今は「自分で考えられる時代」
いきなり放牧されたような状況ではありますが、一昔前と大きく違うのは必要な情報にはいつでもアクセスできること。だから投資が必要だと思えば本でもYouTubeでも情報にありつけますし、ツイッターみたいなSNSも使えます。あとはやるかやらないかだけです。
従来の制度を前提にしたとしても自分で考えられる人はちゃんと自分の置かれている環境、例えば
- 今の勤務先は将来も残っていそうか
- 老後はどれくらいお金が必要そうか
- 自分の年金額はどれくらいになりそうか
- 会社の年金制度はどうなっていてどれくらいもらえそうか
を把握して必要な行動をとっていることでしょう。なんならその中には「今すぐその運用資金を自分に支給してくれればもっと上手く運用するのに!」とすら思っている人もいるかもしれません。自分はそんな一人です。遅ればせながら2020年から資産運用を恥じめて、そして会社の状況やさまざまな制度を知って「退職してから支給するくらいなら多少減ってもいいから今すぐ支給してくれ!」と思っている口です。
そんなことを言うと「自分は手元にお金があると使ってしまうから今のままの方がいい」と言う意見もあるかもしれませんが、それは使いすぎる本人が悪いのであって仮に会社からこういう制度がなくなったとしても何ら非はございません。
これは終身雇用制度についても同様です。いきなり大海原に放たれて「そんなことされてもすぐに転職先なんて見つからない」とブーたれる人がいたとしても、それは会社が悪いんじゃなくて何の努力もしなくても終身で雇ってもらえると思って何にもしてこなかった本人の問題です。
ですから自分は仮にそうなってもいいように資産運用をしたり「もし転職をせざるを得なくなったらどういう選択肢があるんだろうか」と言うのは定期的に確認していますし、誰もがそうした方がいいと思います。そしたら結果的に今の枠組みの雇用制度が維持されたとしても会社側が危機感を持って労働環境の改善に取り組んでくれるかもしれません。