この記事のもくじ
もう知ってると思うけど
Yahooのトップニュースにもなってたのでご存知の方もおおいでしょう。
現在、国民年金の制度では20歳から60歳までの40年間が支払い期間なのが65歳までに伸ばそうという記事です。理由は誰でも分かる通り、年金財政が厳しいからというものです。
9月の上旬だったかにも厚生年金の財源を国民年金に充てることで国民年金は今の物価ベースで5万円台を維持しようみたいな記事が出てましたが、ことごとくクズみたいなことをするなとは思います。
前回の財政検証の前提がどれくらい続いてるか知らんけど
そもそもこれからの年金がどうなっていくかは定期的に見直しがされています。前回は2019年にされていて、その時点で人口とか経済成長率をもとに
これくらいの年金水準になるかな〜
というのを一度弾き出しています。その時の資料は自分も読んだことがありますし、確かこのブログでも紹介した気がしますが、少なくとも年金支払い期間年金保険料の前提は変わっておらず、給付の水準を落とすことで調整という話だったと思います。
ただ、今回の話は現役世代の給付の方ではなく負担を上げる話になります。以下はあくまで概念を説明したいだけなので絶対的な数字の高さに意味はありませんが、
『今の制度なら赤色棒の高さ分の負担で灰色の給付が受けられる(給付水準が落ちることを表現しています)のが、今の現役世代は青色棒の高さの負担になるよ、でも給付は灰色のままだよ』
っていうのがこの報道が言わんとしていることです。
つまり、さらに現役世代が割を食う形になります。
なんどもいってるけど
「年金は保険だから損得の話じゃないよ」という人へ
確かに年金は保険です。何に対する保険かといえば長生きしてしまうリスクに対する保険です。保険は損した得したの次元では確かに話すものではなく、ナンセンスかもしれません。
でも、これはあからさまが過ぎます。同じ世代の中で損する人、得する人がいてトントンはわかりますが、なんで今の年金受給世代が払い得なのがわかってて、それを是正しようとしないのかさっぱりわかりません。
これも何回も言ってますが、今の現役世代は今の年金受給世代と比べて戦争に連れていかれる可能性は非常に小さいですし、スマホやら家電やら便利な前提条件はあります。なので年金の話だけ取り上げて「今の現役世代だけ割を食うなんてアホか」というつもりはありません。
給付水準が落ちるのは文句を言わない、だけど
お金のことだけに関しては今の現役世代の方が現実を見て堅実だと自信があります。今の高齢者世代で「年金が足りません」みたいな報道を見ると、大概若い頃に好き勝手お金を使って貯金してないパターンです。そんな人たちに
今時の若者は〜〜
と言われても「お前こそ先の見通しも立てずに生活しといて自業自得やろ」って憤慨してます。
あと、これは政府に対してです。マクロ経済スライドで給付水準が落ちるのは納得します。今の子供、これから生まれる子供たちが本当に年金もらえなくなるなんて嫌なので。でも
それなら、今の年金受給世代の年金額も即刻今の現役世代がもらうであろう水準に落としてください、それなら文句は言いません
です。なんで将来給付落とさないとまずいって言ってるのに今すぐ削らないのか意味不明です。高齢者の票が欲しいんですかね。
なんて言ったら「今の20代、30代の人は備える期間があるからいいけど、今の70代、80代の人たちは備えてこなかったから今すぐ減らすのはかわいそう」とか言ってきそうですが、働かせればOKです。
保険は保険でも公的保険。ならば世代間格差はなるだけ回避を
健康保険もそうですが、(現役時代を含めて)大して保険料払ってない高齢者世代が今の現役世代の医療費を膨張させてる原因なわけです。
SDGsという言葉が流行ってますが、公的な機関が導入している保険なのですから生まれた時代であからさまに損するか得するか決まるような制度設計は直ちにやめて持続可能な形に改めて欲しいです。以上です。