この記事のもくじ
今回は10月18日の朝日新聞デジタルの記事「来年の春闘賃上げ「5%程度」目標へ 連合、物価上昇で引き上げ」を紹介します。
記事の内容
例によって、リンク先が消えては意味がないのでスクショで記事紹介です。
- 物価上昇を加味して例年の目標である4%から引き上げ
- ただし実際の賃上げは目標に毎年達しておらず今回も不透明
今から冬の時期にかけてホットになるニュースですね。
誰でもわかっちゃいるけど目標≠実績
大概の人は朧げながら察しがつくかと思いますが、設定した目標通りになることはそうそうありません。そしてそれは得手して実績の方が目標より悪い状態です。
この賃上げの話も然りでして、ニッセイ基礎研究所が集計してくれているグラフを見ると目標以上の実績になったことは1回もありません。それはそれで見事すぎます・・・。
ていうわけで、今回も5%という目標を出してはいますが、よくて3%の賃上げ率がいいところでしょう。加えて、そもそも論として全ての企業が割合はともかく賃上げしてくれるかどうか問題がありますし。
少し立ち返って〜自分の勤務先の商品の値段は?〜
人って都合のいいもので
- 自分の給料:上げろ!!
- ものの値段:上げるな!!
こう宣っているわけですけども、盛大に矛盾しているか、壮大な自己中心的思考のいずれかになります。
まず、自分の給料というとミクロな話になってしまうので自分の勤務先の従業員全体の給料を上げてもらおうとすると会社にこれまでよりも身銭を切ってもらうか、売上をよくして給料を上げるための原資を確保しないといけませんよね?
じゃあ売上を上げるための手段はというと売る数量を増やすか商品の単価を上げる=ものの値段を上げる必要があります。どんなものでも需要には限度がありますから、最終的にはものの値段を上げざるを得ません。ですから極論を申し上げると
自分が買うものの値段は上げるな!!=そのものを作っている会社の従業員の給料は増やすな!!
ということになってしまいます。「そんなつもりはないよ!」とか「企業努力でなんとか・・・」っていうんでしょうけど、そんなのできるなら今すぐやるでしょう。やってないってことはそういうことです。
それにものの値段が上がってると言ったって、商品を作るための材料などの原価部分の値上がりだけ反映させてたら従業員の給料には回りません。結局は目減りです。
てなわけで
- 自分の給料を上げてほしいなら、物価高だけでなくその商品を売る企業の従業員の給料を上げるための値上げを許容する
- ものの値段を上げて欲しくないなら巡り巡って自分の給料が増えないことを許容する
どちらかじゃないと筋が通ってないですよね。ぜひ、これを読んでいる方には筋の通った生き方、考え方をしてもらえたら幸いです。