【自分は自分、他人は他人】政府系ファンドが株式売却を検討?

まえがき

こんなニュースが出ていました。Yahoo!ニュースにも転載というか引用されています。

GPIFなど世界最大級ファンド、年内に株式を最大1000億ドル売りへ

複数の世界最大級ファンドが、年内に合わせて最大1000億ドル(約13兆6700億円)相当の株式を売る見通しだ。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が雇用削減やリセッション(景気後退)のリスクを認識しながらも積極的な引き締め策を推し進める意向を明確に 示している ことから、株式市場では既に売りが膨らんでいるが、それに拍車を掛けることになる。 …

GPIFも長期・積立・分散投資をしていたんじゃないのか!!結局こいつらも売り時を見極めて売買するようなファドだったのか!と思われた方もいるのではないでしょうか?

というこのニュースを取り上げまして、改めてGPIFが何をやっているか確認します。

GPIFがやってることは利確ではなくてあくまでリバランス

過去にこのブログでも紹介しました通り、日本国民の年金を大事に大事に運用している機関、それがGPIFです。じゃあGPIFはどうやって運用しているかというと基本ポートフォリオなるものを決めて、その通りになるように投資をしています。

2022年12月時点だとこんな感じです(GPIFのホームページから引用)。2020年から5年間はこれが基準になってます。

思考停止で25%ずつ、と思われるかもしれませんが、前の基本ポートフォリオはもう少し国内債券の割合が多めでした。ただそれだとリターンがしょぼいという理由でポートフォリオが変更されるに至っています。

これに対して最新で公表されている2022年9月時点での資産構成はこうなっています。

どれも許容幅の中にいます。ということはこれだけ見ればそもそも株式売らなくて良くね!?ということがわかります。

その上で、ですが仮にGPIFが株式を売るとしてもそれは値上がりしたからではなくて(間接的にはそうですが)株式の割合が許容される%を超えたから、となります。極論、株式の値段が全く変わってなくて債権が暴落したら全体の中では株式が全ての運用資産に占める%は高くなるので、この場合も株式を売って債券を買うというアクションは発生します。

リバランスをすること自体はGPIFのホームページでもちゃんとうたっています。それを知ってれば、こんなニュースが出たからといって慌てて売ることなんてしないでしょう。

見出しだけで飛びつかないように、要注意です。

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