この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『従順さのどこがいけないのか』です。
日本社会は
- みんなと同じことが正しくて道を外れた人はおかしい
- 他人と協調した行動を取るべきだ
という風潮が特に強い国というのは実感があるでしょう。本のタイトル名からすると従順でもいいんだ!という主張が来そうなもんですが、内容はと言うとそんなこともなく従順であることの落とし穴が中心に書かれています。
最終的には政治の見方を変えて欲しいという随分大きなスケールでの行動変革を筆者は期待されておりました。
書籍の構成
- 人が服従しがちな理由
- 忠誠心の善悪
- 「しかたがない」という姿勢
- 私たちは何に従うべきか
- 服従しないための手段
- 服従しないことへの覚悟
内容は先ほど書いた通りです。
書籍の一部内容〜服従するしないではなくて何に服従するか問題
従順とは「人のいうことやルールを素直に守ること」です。
その結果が何にでも服従することです。
筆者は何かに服従しない場合でも突き詰めると何かには服従しているからだとしています。その対象として以下3例を挙げています。
- 神様からの命令
- 自分の良心
- 共通善
例えすごく偉い人から命令されても従わなかった経験のある方はこのどれかに当てはまるのではないでしょうか?自分が深く信仰している宗教があるとか、人生の価値観としてこれだけは絶対に譲れないものがあるならそちらを優先しますよね。
共通善というのは社会とか人全体の利益です。本書でも事例として挙げていますがコロナ禍でマスク着用が推奨されているのは
- 自分が感染しないため
ではなくて
- 他人に感染させないため
です。これ勘違いしがちな人多いですが、他人の害もなくす(もちろん自分がそれに貢献しているという意味では自分にもプラス)ことができている点でマスクを着用することは共通善に寄与しています。
感想などなど
この本のいいと思ったところ
- 日々の行動を振り返るきっかけになる
- 日本や海外の歴史や学者の言葉紹介が多い
自分は詳細の興味がなかったので読み飛ばしましたが本書構成を進めるにあたっては過去の偉人はこう言っていたとか何かに従わなかった事例がセットになっており、筆者の個人的意見ではないことがわかります。
昔の人の服従するしないに関するエピソードが知れるのは二度美味しい気分になるかも。
意識して従うことって実はない・・・?
この本の趣旨は盲目的になんでもかんでもYESマンになるのはいかんよ、ってことだと自分は理解しました。
言い換えると自分で一つ一つの選択を自分の意思で下す必要があります。そこで問題になるのはどれくらい他人任せで行動を決めてるかです。
わかりやすいものだと
- どこの学校に行くか
- 誰と遊ぶか
- どこで働くか
- 何を食べるか
判断する機会は山ほどありますが、「他人がこう言ってるから」とか「これをしたら変なこと言われそうだから」と慮って大多数が選びそうな選択肢をとっていることってないですかね。
みんながiPhoneだから、みんなが生命保険入ってるから・・・というのも一例ですね。
- みんながどうか
ではなくて
- 自分がどうしたいか、どうすべきと思っているか
をもとに意思決定することが後々悔いない人生のためにも必要不可欠です。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中8点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 言いなりな生活を送っている方
- 日々の生活について漠然とした疑問を抱いている方
目の前のことを疑うことが他人任せで従順な生活から抜け出すための第一歩だと自分は思います。人に従ってばっかりと言う方はこの本を読んで自分で自分の人生を作れるようになりましょう。