この記事のもくじ
今までは毎月読んだ本をまとめて紹介していましたが今月からは1冊ずつ紹介します。直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『TIME SMART お金と時間の科学』です。
どうでもいいおまけ情報を出しておくと
- 2021年9月4日時点でアマゾンではベストセラー1位
- 同じく楽天ブックスではなぜか90位
ということで楽天は無視してアマゾンで売れているなら既に多くの方が手に取っているであろうと思います。
自分はランキング見て買うとその他大多に迎合するような感じがして嫌なのであくまで新書の新しい順に気になったら買うということにしています。
今回はたまたまランキング1位の本だったというだけでむしろランキング低いほうが「誰も読んでいない、知らない知識が手に入る」と思って嬉しくなってしまうタイプです。
書籍の構成
本書は時間的に貧乏な“タイム・プア”から時間的に裕福な“タイム・リッチ”を目指すためのノウハウ本となっています。
- タイムプアになる原因→”タイムトラップ”の事例紹介
- 時間に投資する、創出するための5つのステップ
- タイムリッチになるための8つの習慣
- 長期的な時間との向き合い方
- 社会、グループにおけるタイプあとタイムリッチについて
この順番どおりに読んでいけばタイム・リッチになるかどうかは置いといてタイム・プアからは卒業できそうです。
何をするかより何をしないようにするかの方が自分の経験上は簡単です。
書籍の気になった内容を一部紹介
この5章構成の中では最初のタイム・プアを引き起こすタイムトラップの内容は是非覚えていたほうがいいと思いました。ので、完全ネタバレにならない程度にタイムトラップが何か紹介します。
- スマホやPCなどの進化で集中が散りやすくなっている(メールや通知のチェック)
- お金、年収を追求する姿勢
- 時間に対する評価が低いこと、時間軽視
- わざと忙しい状況を作る
- 手持ち無沙汰であることを避けようとする
- なんでもかんでもお願いを聞いた結果余裕がなくなる
どれも実感ないでしょうか?特に4点目とか5点目なんてかつての日本企業で働く会社員を表現しているかのようです。
「残業しているのがえらい」「暇そうにしているのはよくない」といって残らなくてもいいのに会社にいたり、とりあえず何かしてますアピールをしたり。こりゃ時間がなくなって当然です。
3点目はちょっと意外。大人になったら「お金はあるけど時間がない状態」になるので上がってこないと思っていました。
感想などなど
この本のいいと思ったところ
- よくある時間節約術よりも定性的な分自分の型に落とし込みやすい
- 一個人だけの話に留めず社会全体としてタイムリッチになることを考えている
- タイムプアからタイムリッチになる手順に沿った構成であること
- 筆者自身もタイム・プアになりがちと告白しており説得力がある
全体的にスッと入ってくる書きっぷりです。アマゾンでベストセラーなのもうなずけます。
本書の内容に関連して思ったこと
最初に説明されているタイムトラップについては確かにその通りだと思いました。本書は日本人が書いたものではないので言及されていませんが、
- 飛行機があちこちの空港から就航するようになった
- 昔は夜行列車だったのが高速の新幹線になって日帰りで済むようになった
こういう事情でかえって忙しくなった人も多いと思います。浮いた移動時間の分でさらに仕事をさせられるので疲労感はこれまで以上かもしれません。
それ以外のタイムトラップは該当しませんでした。少なくともタイム・プアではなさそうです。
ここでは書きませんが、じゃあタイム・リッチになるためのことはできているかというとできていないので意識づけ要ですね。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中9点です。満点でもいいのですが満点が安っぽくなっても嫌なのであえて9点で。内容自体に不満やここはおかしいだろと思った点はなかったので自分の中では高評価です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 時間がないという実感のある方
- 無駄なく過ごしているつもりだが、後で振り返ったときに空虚感を感じる方
何でもやってなんぼではありますが、読んでマインドセットが変わるだけでも本書の意味は十分にありますし、それだけの内容になっていると思います。
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以上でおわりです。最後までお読みくださりありがとうございました。