【2022年読書レビュー】「対話と決断」で成果を生む話し合いの作法

今回紹介する本

『「対話と決断」で成果を生む話し合いの作法』です。


複数人で何かをするときはみんながみんな同じ意見、同じ方向を向いているわけではありません。なのでケンカとか武力行使に至らない限りは話し合いをして決めるのが普通でしょう。

言葉は何にも勝る武器だ、的なことをいった偉人もしますしね。

で、問題はちゃんとした話し合いと話し合いを受けた決断ができているかどうかです。この点、日本社会においては

「会議するのが目的になっている会議があるよな」とか「話したはいいけど、結局何も決まってないわ」っていう会議を経験したことは誰しもあると確信しています。自分ももちろん?あります。

本書はそんな話し合いにおけるマイナスイメージを払拭して話し合いが希望を生む機会とするために話し合いの作法と現状の話し合いの仕方における問題点がわかる内容となっています。

本書の目次
  • 話し合いが苦手な国、ニッポン
  • 「話し合い=対話+決断」ーよい話し合いのプロセスとは?
  • 対話の作法
  • 決断の作法
  • 「話し合い」にあふれた社会へ

一度立ち止まって考えたい、多数決が唯一解か

話し合いは何かを決めるためにおこなうイベントですから手段は問わずに決め事をアウトプットしようとする、その結果として多数決が採用されるのがあるあるかと思います。

でも、多数決なら本当に問題ないのか?一度立ち止まって考えるべきだと本書では述べられています。具体的には2点あって①話し合いがあるのかないのか②誰が決めるのか によって決め方が分類されます。

  • 話し合いをしてリーダーが決める=吸い上げ型
  • 話し合いをしてメンバーが決める=民主主義
  • 話し合いをしないでリーダーが決める=独裁
  • 話し合いをしないでメンバーが決める=突然の多数決

話し合いをしながらそれとなく「じゃあここら辺がいい感じの方針ですかね〜」ってなるやつは多数決に入らないってことなんだと思います。そうすると現在自分が働いている会社は割と民主主義的に決まることが多いかなと思います(中にはある程度立場のある方のつるに一声に同調することもありますけど)。

突然の多数決ってあるのかな・・・。そうなるなら最初っからメールか何かで決断するために必要な情報は共有して投票制度にしちゃえばいいやんって思うのは自分だけでしょうか。

いずれにしても参加者が納得する方法であることが大事ですよね。独裁って言葉の響きがすっごい悪いですが、メンバーによっては「考えるの面倒くさいからリーダーがさっさと決めてくれれば楽やな」という人もいるかもしれません。

話し合いにはルールを!

本書では話し合いはどう進めるべきかが1から10まで丁寧に書いてあります。ルールを決めないと時間は無制限になり、しゃべりたい人だけしゃべり、でも何にも決まらない・・・日本の会社あるあるな話し合いができあがります。

でもそんなのは無駄です。ちゃんとしたアウトプットが欲しいなら

  • 必ず1回は発言してもらう(喋らない参加者≠参加者という考え方もありますね)
  • 概要説明は10分、フリーディスカッションは30分みたいに区切る
  • 最後どう決めるかも決めておく

これが常にわかる状態で話し合いが進むと出てくる結論がどうであれ有意義だったと思える話し合いになるんじゃないかなぁとペーペーの会社員も思います。

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