この記事のもくじ
まえがき
今回紹介する本
『1日1ページで身につく! 歴史と地理の新しい教養365』です。
本書の概要
本書を読んではじめて知ったのですが、高校における社会科目の必修が次のように変更になったそうです(引用:英才個別学院 変わる高校の教科・科目【社会】)。
自分は左側の時に高校に通っており、次の3科目を履修していました。ひと昔前、高校での必修科目の未履修問題があったのが懐かしいです。
- 世界史A
- 日本史B
- 現代社会
さらなる変化点は大学受験をする際の科目選択が以下のようになることです。日本史だけ、とか世界史だけという受験ができないのです。
- 地理総合+地理探究
- 歴史総合+日本史探究
- 歴史総合+世界史探究
- 公共+政治・経済
- 公共+倫理
- 地理総合+歴史総合+公共
つまりこれから高校を卒業する人は地理も歴史も公共=旧現代社会も広く勉強していることになり、旧制度で勉強していた人よりも(同じような勉学意欲のある人同士なら)今の高校生の方が賢くなります。今までの制度で勉強していた人は自分で知識の穴埋めをしないと現代の高校生から置いてけぼりにされるというのが著者の主張です。
そしてその穴埋めをするための本がこれです。1日1節、1年間かけて読むことを前提に52のトピック(以下は一例です)を網羅しています。
- 世界の宗教
- 人口問題
- 経済発展の歴史
- 東と西
自分が知らなかったコト
このブログは自分が調べたことの備忘録のような役割も果たしておりまして、この記事も完全にそれとなります。ここでは本書を読んでて自分が知らなかったコトを示します。
- 戦後、すぐに日本へ領土返還されなかったのは沖縄だけではなかった
- 奄美大島:1953年
- 小笠原諸島:1968年
- 赤十字は戦争犠牲者の救済を目的に1864年に創設された組織
- 帝国大学(現在でいうところの旧帝大)は官僚養成機関だった
- 日本の人口は奈良時代500万人、鎌倉時代800万人、室町時代1000万人だった
昔の日本は今より人口が少ないのは知ってましたが、1000年で10倍っていくら土地開拓をしたりマンションを建てたりしてたくさん人が住めるようにしてきたとはいえ「そりゃギュウギュウづめの電車になるわ」って思いました。
あとがき
1日1つでも大きな差
まず、高校は義務教育ではありません。事実上義務教育化していますが。
なので指導要領が変わろうが義務教育ではないので知らないから恥ずかしいとか非常識ってことはないです。もし常識的に知っておくべきことなら現状の義務教育範囲内である中学校でやるべきですよね。これは高校家庭科で始まるお金の勉強もそうですが金融教育が必須だと思うなら中学校でしろよって思ってます。
しかし現実は悲しいかな事実上義務教育になっているので、実生活と一見関連のない社会科目であろうと知ってて得をすることはないとしても知らないと損することは起こりえますしそれを人のせいにはできません。
なんにせよ大きいことをしたい時ほど、高いハードルのものほど知識の獲得やステップアップはコツコツ行きたいですね。その点で本書は1日2、3分あれば読めるので移動中やカップラーメンを待っている間のツールとしてお勧めできます。
また、話逸れますが自分は著者の別の本を読んだことがあります。「47都道府県の歴史と地理がわかる事典」というものでして各都道府県の歴史や観光、著名人、特産品などがまとめられています。47都道府県制覇旅行の最中にも「この県って何があるんだっけ?」と思った時の字引き的に活用できてまして、興味のある方はぜひこちらも読んでみてほしいです。