この記事のもくじ
まえがき
ドル円の推移
こちら、過去からのドル円推移です。ニュースでも何年ぶりの円安だ〜!っと盛んに報道しています。コロナが落ち着いて来つつあるので報道機関は煽るニュースをきっと探していたことでしょう。その点では恰好のネタになってますね。
円安が良いと言う人、悪いと言う人。なんでもそうですが異なる意見があるので議論はそこにお任せするとして一般庶民としては電気代・ガス代は上がるわアップル製品は値上がりするわで散々な人の方が多いでしょう。
円安は輸出企業にとっては有利、が円安を肯定的に受け止める人のよくある意見ですが、だとしても従業員の給料に反映されるのは定期昇給があるタイミングまでラグがあるのでこればっかりはしょうがありません。
為替と金利差
今回の円安の理由は耳タコレベルでこう言います。一例として大和ネクスト銀行のページから引用します。
金利が高く設定されている通貨の方が価値があるからそちらを持っておこう、と言うことですね。普段でも普通預金の金利が高い銀行に貯金したくなりますよね?それと一緒です。
で、ここから本題です。ネットでも出回っている情報なのでわざわざ作る必要はないのですが「じゃあ金利差と為替ってどんな関係にあるの?」これ気になりますよね?
なので作ってみましたって記事です。
こんな感じで作ってみた
時系列の変化
Investing.com。いつもお世話になっております。
アメリカと日本の10年債券利回りを調べれば所望のデータが出てきます。金利差を見る時には短期金利(2年)を使う場合もあるようです。どっちが正解ってことはないのでどちらでも良いでしょう。
これを使ってできるグラフがこんな感じです。
少し自分で情報収集したことがある方なら似たグラフを目にしたことはあるでしょう。
少しアレンジ、相関係数は?
これは興味本位で書いてみたものです。横軸が金利差、縦軸が為替の散布図です。金利差が為替に影響するってことは金利差と為替は”相関がある”に違いないですもんね。
結果はこちら。
これを意外と思うかはわかりませんが、結構相関係数が低いんですよね。1つ目のグラフの最初の4年間くらいが逆の動きをしているのが影響しています。と言いつつ、それを除いたとしても相関係数は0.27でいわゆる弱い相関です。
金利差が大きい方が為替も円安に触れる、これは確かにそんな感じですが円安円高の原因を金利差で一括りに説明できるかと言ったらそれはNOだと判断できます。馬鹿の一つ覚えで「金利差があるから円安なんだ」と言わない方がいいかも?!
たまには自分で確認してみることも大事
散布図の方は見たことないですが、1つ目に出したグラフは調べればいくらでも出てきます。つまり、結論の情報さえ欲しいのならわざわざ自分で作るなんて非効率なんです。
じゃあなぜわざわざ作ったか?それは
- 自分で根拠となるデータを確認する
- 自分が思う通りの方法で表なりグラフに起こしてみる
- 確かにその通りだと納得感を持って理解する
これらにつながるからです。毎回やってたら時間はいくらあっても足りませんが、たま〜の癖としてやっておけばただ提示された情報を鵜呑みにすることもなくなりますし、情報をみるときの感度がよくなるように思います。
たまには皆さんも自分で株価のチャートを作るなり、グラフを書くなりしてみてはいかがでしょうか?