この記事のもくじ
- なんとなく全世界投資をしている方
- 新興国や米国以外の先進国の株のことを知らない方
はじめに
株の投資をしている方はどんな投資をしているでしょうか?国の観点でいうと投資信託だと大きくは次のような選択肢があります。
- 全世界
- 日本含む
- 日本除く
- 米国のみ
- 先進国
- 新興国
- 日本
大概の方がこの中のどれかを単品もしくは組み合わせて保有していると思います。自分は日本単品以外は一通り持っています。
以前、別の記事でも書きましたが分散投資は通常リスク(値動きの大きさ)を小さくするためと言われていますが、最近はリターンの取りこぼしをなくす意味合いで全世界投資が推奨されているような節を感じます。つまり
米国よりも新興国や日本、ヨーロッパのほうがリターンが大きい可能性に期待して投資する
ということです。自分もそのつもりなんですが。
では本当にそうなる可能性はあるのか、ちゃんと考えたことがあるかというと大体の人は何となく「全世界に投資しておけばいいんだろ」ぐらいの認識ではないでしょうか?
そこで今回は、米国以外の先進国の株価指数の過去実績と現在の構成銘柄などから投資商品としてありかなしかの個人的意見を紹介します。
今回紹介する株価指数
取り上げる株価指数は次の2つです。
- ユーロストックス50
- FTSE Developed ex US
ユーロストックス50
概要
ヨーロッパ圏の主要企業50個を集めた時価総額の加重平均指数です。加重平均という意味では
- S&P500(アメリカ)
- TOPIX(日本)
と同じタイプということです。
構成銘柄
7月29日時点での構成銘柄だとアディダスや航空機メーカーのエアバス、シーメンスなど割と名前の知られた企業が多いです(引用:Investing.com)。
ちなみに時価総額順でいうとこうなります。
- ルイヴィトン
- ASML(オランダの半導体装置製造メーカー)
- ロレアル(フランスの化粧品メーカー)
- SAP(ドイツのソフトウェア企業)
- アンハイザーブッシュ・インベブ(コロナビールとバドワイザーが有名)
FTSE Developed ex US
概要
名前の通りで米国以外の先進国(ヨーロッパや日本)の大型・中型の企業を集めた指数です。この指数に連動している投資商品がVEAというやつです。
投資信託の「先進国」とついた商品は結局アメリカが含まれてしまうので自分で国別の投資比率をコントロールしたい方が保有する第一候補かと。
構成銘柄
- ネスレ
- サムスン電子
- ASML
- ロシュ
- トヨタ自動車
こちらもわりかし有名な企業が多めですね。
肝心の株価
いくら構成銘柄が有名でも、株価がクソなら資産拡大を目的にしたときの手段として投資する意味はないですよね。
今回はデータ元の事情で2007年以降のデータで示します。2007年時点の指数を100とします。
ユーロストックス50
FTSE Developed ex US
どっちも似たような感じですね。前者はヨーロッパオンリーなのに対して後者はヨーロッパ以外の日本や韓国も含まれているので、多少リターンがよくなっています。
日本は2010年代に金融緩和をして株価が右肩上がりでしたからね。
投資先として先進国はありなのか?
よく日本については「これからは人口減少なので右肩下がりで期待できない」と言われます。先進国自体、米国以外は日本同様に人口減少に転じると言われているので超長期的に期待できるかと言われると望み薄と思っています。
が、将来のことは誰にもわかりませんし特にヨーロッパはカーボンニュートラルに力を入れている地域なのでそれを発端にした新興企業が出てこないともかぎりません。なので自分は引き続き米国以外の先進国も投資対象として細々投資していくつもりです。
投資する対象の国のことを知っておくのは漠然と投資するよりも納得感も増すので毎日株価をチェックするくらいなら
- 自分は具体的にどんな銘柄が集まった投資信託を購入しているのか
- 国単位ではどんな経済の動きになるか
を調べることをお勧めします。