この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『ドイツ人はなぜ「自己肯定感」が高いのか』です。
ここ4〜5年くらい、テレビではやたらと日本スゴイ!系の番組が放送されていますよね。
本の世界ではその逆をいくかのように「なぜ日本の給料は少ないのか」とか「〇〇(国名)の人の幸福な生き方」といった海外のライフスタイルや社会風潮を褒め称える書籍が多いように感じます。
今回のはまさにそういった話です。本書タイトルの根拠は書籍冒頭でも触れている内閣府「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」の中の人生観に関するアンケート結果です。
一例を示しておきます。
これはあくまで一例ですが、これ以外にもドイツ人の自己肯定感の高さをうかがわせる回答があります。本書ではなぜドイツ人は自己肯定感が高いのか、現在ドイツに在住している著者が肌で感じた内容と絡めてわかるようになっています。
- 他人の目を気にしない
- 何のための仕事?
- 子育て
- ドイツ人はいい意味で昭和の日本人
自己肯定感の高さを産むドイツ人のライフスタイル
あったりまえですが日本人とドイツ人で自己肯定感が高くなる条件に違いはありません。自己肯定感が高くなるような生き方になっているかいないか、それだけです。
本書でわかるドイツ人の自己肯定感の高さを産む要因は以下です。
- 自分の意見を発信するのがデフォルトな考え
- 自分軸を持って素直に生きている
それに照らすと全くもって自分の軸で生きれていないのが日本人です。
空気を読む
みんな一緒がいい
世間体
他人に迷惑をかけてはいけない
いかにも日本人らしい考え方です。
自己肯定感、というよりは「ドイツ人に学ぶ幸福に生きるための方法」
この本のいいと思ったところ
- ドイツ人のライフスタイル全般がわかる
- ドイツ在住の視点で日本人とドイツ人の違いがわかる
情報に説得力があるのはひとえに著者が長年ドイツに住んでいるから。
著者が時々日本に戻って来て生きづらさを感じるのは元々喫煙してた人が禁煙したら非喫煙者よりもタバコに敏感になる的な感覚なのかもしれません。
本書の内容に関連して思ったこと
読んでて思ったことはとりあえずこれです。
途中から話すり替わってない??
人生の究極のゴールを幸福に生きることとすれば、その一要素である自己肯定感を主題にしつつ、他の幸福感に繋がる要素の話をするのは特に異議なさそうに思えます。
が、本書の後半近くで言及している働き方とか教育の仕方って
自己肯定感の高さを生む要因ではなくて自己肯定感が高いのが先にきてる
もしくは
自己肯定感の高さを生む生まないと関係ない(たとえばご近所付き合いの話とか)
要素じゃないですか。それを持ち出されると「自己肯定感の話は何処へ・・・?」と思うわけです。もしかしたら著者が言いたかったのは自己肯定感の話というよりは
ドイツ人に学ぶ幸福感を高くして生きていくための方法
なんじゃないかなぁ。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中9点です。
この本は次のような方におすすめです。若干をケチをつけましたが情報そのものはいいことが書いてあるので読んでよかったなとは思いました。
- 海外の暮らしを知りたい
- 自己肯定感を高くしていきたい