この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』です。
若い人にとってはあまりに先がすぎる話しですが、資産をどのくらい残して死ぬか。これは非常に深い問題です。
あまりに残さなすぎると死ぬ直前の間は「お金がなくなったらどうしよう」と不安を抱えながら生きなければいけませんし(これはなったことないのでなんとも・・・)、かといってたくさん資産を抱えておくのも自分が死んだ後にごちゃごちゃするので考えものです。
それに対して「お金は使い切って死ね!」が本書のタイトル。第一「死ね」と命令口調のタイトルはなかなかに刺激があります。
人生とお金。この切っても切れない関係を再考するための1冊です。
- 今しかできないことに投資する
- お金は経験に使う
- ゼロで死ぬことは最高効率
- 自分がいつ死ぬかを意識して生きる
- 財産の相続は生きている間にしてしまう
- お金と健康と時間のバランス設計
- やりたいこと(やれること)には賞味期限があることを知る
- 資産の取り崩しタイミング
- リスクを取るのを恐れない
使わなかったお金は、その分稼ぐのに使った時間がムダ
絶対的な正解は存在しませんが、“著者は“ゼロで死ぬことを推奨しているから本書があります。その理由は以下の通りです。
- 人生は経験の合計である
- お金を使うことで得られる経験がある
- 現代社会ではアリとキリギリスでいうアリ的な生き方が過大評価されている
特にお金を残すことの問題点として単にお金がもったいないという機会損失的な意味合いではなくて、そのお金を稼ぐために使った時間が無駄だという意見はぐさっときます。
著者に言わせれば、例えば1000万円使わずに死んでしまうならその1000万円を稼ぐ(正確には貯める)のに使った時間(これは10年かもしれないし15年かもしれない)で何か経験を得ればよかったのに・・・となります。
使わないもののために使ったお金は無駄遣いと言われるように、使わないお金のために使った時間は無駄遣い。
これをよく意識して生きていかないと人生そのものがムダになってしまうかも・・・。
人生の教訓になるエッセンスの塊
この本のいいと思ったところ
- 単に貯金すればいい、節約すればいい。そういった固定観念を崩すきっかけになる
- 自分にとってどんな人生がいい人生か考えさせられる
まともに読書を始めたのは2020年の夏頃からで、そこから毎月10冊は読んできました。読書暦でいうなら通算200冊に差し掛かるかどうかの時点ですが、
本書は一番おすすめしたい書籍です。
自分がお金の話に興味があるからではなく、生き方そのものを見つめ直すきっかけとして適当なものは本書以上のものは未だありません。
「記憶の配当」「若い時でないと経験できないことがある」「人は楽しみを先送りしすぎ」「死んでから寄付するのでは自分が死ぬまでそのお金が寄付先のために役立たない」など学びしかありませんでした。
本書の内容に関連して思ったこと
貯めれば貯めるだけいい。お金はないよりあったほうがいい。
当然です。ないせいで満足な食事が取れないとか嫌な仕事を続けなければならないといった不幸を感じるケースがあります。
ただ一定程度、これは自分で定義づけが必要ですが、用意できればあとはその時その時できること、したいことにフォーカスするのが仕事も頑張りつつ楽しみも大事にしつつなライフスタイルを実現するためには必須と思います。
仕事ばっかりしててもダメだし、仕事そっちのけで遊んでばかりもダメです。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中10点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- お金との向き合い方を見直したい
- 綺麗さっぱり逝く生き方をしたい
現実では0では死ねないでしょう。いつ死ぬかわからないし、葬式代は残しておこうといった本能的な判断も混じりえます。
でもやりたいことを我慢して1000万円残すよりはやりたいことを一定程度やって500万円残して死ぬのでは後者のほうがいいなと、もし死後に「自分の人生振り返りコーナー!!」なるものがあったとしたら思うでしょう。
リベ大の両学長が言われていますがお金を使うほうは本当に難しいなと思います。貯めるなら使わなければいいだけだし稼ぐなら時間切り売りするなり副業すればいいので話しが早いです。
でも使うとなると貯められる人からしたら逆の行為だし、何に使うのが正解かは誰も決めてくれません。なので若いうち(=なるはや)からどんなお金の使い方が自分にとっては幸せかを考えておくと変に貯金してDIE WITH 1000万円みたいなことは防げるんじゃないかなと思います。