この記事のもくじ
まえがき
今回紹介する本
『孤独を生きる』です。
本書の概要
「おひとりさま」とか「ひとり〇〇」という言葉は10年以上前から馴染みある言葉として使われていました。つまり、一人であることは異常ではなくてよくある選択肢の一つだと自分は思っていました。
ところがコロナ以降、「孤独」であることによる問題がクローズアップされるようになって(例えば大学がずっとリモート授業だったせいで友達が一人もいないみたいな)、しまいには日本でも孤独・孤立対策のための特命大臣が任命される時代となりました。
「孤独」には寂しいとか人間関係を築けていないとかネガティブなイメージと紐つくから悪いことだと思われていますが、そんなことはありませんよ!というのが著者の主張です。著者が提唱するのは
- 「孤独」ではなく「単独」としてのライフスタイル
です。
- 孤独の正体
- 親友はいらない
- 本を使って孤独を生きる
- 孤独「感」がなくなる方法
- 年代別の孤独
持つべきは親友、ではなく「本」
著者である齋藤孝さんは
そんな友だちならいなくたっていいじゃないか!
というタイトルだけ見たらとんでもない本(しかも子供向け)を発刊されているように従来から人と余計に連んだりする必要はなく、本こそ至高!という考えは一貫されています。本書でも同様のスタンスですが、改めて本書ではなぜ本こそが孤独を生きるためのツールなのか以下のように解説しています。
単独者から単独者への贈り物である
本を書いた人もその最中では一人で作業しないと執筆できません(編集とか校閲は別ですよ?)。これが単独者から単独者への贈り物という意味です。
しかも本は一回読んで終わりではありません。贈られた側の単独者の年齢、バックグラウンドの変化によってはその見え方が変わってきます。読んだら読んだだけ新たに得られるものがあります。
読書=単独行為
この際読み聞かせは除外してもらいたいのですが、読書は一人で読んで一人でその意味を咀嚼する作業になります。よって最初から一人ですることがデフォなものです。
本来なら複数人でやるようなものを一人ですると「孤独」を感じるかもしれませんが、最初から一人でやることありきのものならたいして気にならないのでは?ってことです。
あと、直接的な理由として言及していませんが本棚という存在が孤独感を入り込ませない存在になるともいってます。まぁこれは、電子書籍だと無理ですけどね。
他人を気にするから孤独感を感じる
これも書籍で書いてあることですが、その通りと思います。
この世の中は一人では回りませんから否が応でも他人の存在は日々の生活の中でいくらでも登場します。意識しなくてもです。それをわざわざ自分から意識してしまうと
- 他人と関わっていない=孤独だ
てな思考回路に陥ると。自分は一人行動大好きなので全然気になりませんが、気になる人は気になるんだろうなぁと思います。特に一人でいるのは恥ずかしいとか友達がいないんだというふうに普段思ってる人に限って。
一人でいれば他者に介入されないので何にでも集中して取り組めます。スキルアップしたい、勉強したい、そんな時は一人がベストです。一人は悪そう、よくなさそうではなくていい面にもフォーカスしてほしいなって思います。