【知らないよりは知っていたい】2022年度の税制改正要望Part1

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はじめに

12月10日に与党(自民党及び公明党)により2022(令和4)年度の“税制改正大綱”が決定されました。

税制改正大綱とは・・・
  • 各省庁はこうした税制改正に関する要望を提出し、それらを元にして、与党の税制調査会が中心となって翌年度以降の税制改正の方針をまとめたもの
  • いわば税制に関する法律改正のたたき台
日本証券業協会の資料をもとに編集)

ニュースを見てると賃上げ税制がどうのこうのとか、住宅ローン減税の改正が云々などと言っていますが、これらは税制改正大綱に盛り込まれている内容です。全てが反映されるわけではないのですが、これがたたき台になって一つ一つ税制が決まるのであらかじめ知っておくことで身の回りの税金がどう変わるのか分かった上で行動できるようになります。

その前段階で各府省庁から出された要望項目は163。

そこで以前衆議院選挙時にシリーズもんで紹介したように今回も4回に分けて各項目の中から気になったもの、影響しそうなものを紹介します。

今回は、内閣府及び金融庁が提出した41項目が対象です。

気になった要望項目はこれ!

地方における企業拠点の強化を促進する税制措置 の拡充及び延長(所得税、法人税)・・・内閣府

  • 目的:地方移転を進める企業に対する財政的な支援
  • 内容:「地方活力向上地域等内」で特定業務施設を整備した場合及び雇用を増加させた場合の税額控除

地方創生というからにはこういうことはしてないとおかしいですよね。ただ、人口の面で見ると東京への人口流入が続いている現状では政策がうまくいってないことになります。

というか、政府がなんぼやっても住む側の人が東京好きで動かないだけな気もします。

あと、コロナ禍でテレワークが進んだ今となっては従業員を地方に移住させてテレワークを推進するなら従業員にも会社にも相応のインセンティブを設けるっていうのはどうでしょう。ハコモノ不要な世の中になりつつありますし。

沖縄県産酒類に係る酒税の特例措置の段階的廃止等・・・内閣府

こんなのあるの知りませんでした。なんと沖縄が戦後復帰した1972年から約50年も続いていた制度だそうです。

  • 目的:沖縄県内の酒類製造業の経済的自立の支援
  • 内容:以下の条件に当てはまる業者に対しては酒税を軽減する。
    1. 沖縄復帰前から継続して酒類を製造していたこと
    2. 県内の製造場で製造していること
    3. 県内向けに出荷する酒類であること

ここ数年で30億円弱の税の軽減(つまり国からしたら税収減)実績がありますが、今回要望した内容は「もう終わり決めようぜ」ってこと。

そりゃ半世紀も経って支援がないと自立できないならそれはもう詰んでると誰でも思います。

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既存住宅の耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居・長期優良住宅 化リフォームに係る特例措置の拡充及び延長・・・内閣府

  • 目的:次世代継承できる住宅のストック、子育て負担軽減の観点で三世代同居をしたい人への支援
  • 内容:一定の改修工事(耐震、バリアフリー、省エネに関わるもの)を行った場合に工事費用に応じて所得税を控除する。

日本は台風や地震など災害が多い国なので、ストック型と言っといて40年も50年も難なく住めるのか疑問ですが、どうせやるなら使う価値ありですね。

2020年度では耐震工事で2745件、バリアフリーで889件。制度を知ってて使ってないのかそもそも知らないのか、多分後者ですが使っている人少ないなぁと思いました。

上場株式等の相続税に係る見直し・・・金融庁

  • 目的:高齢者が金融資産を安心して保有し続けられる環境整備
  • 内容:上場株式等についての相続税評価方法等の見直しを行うこと

要は相続された時点での価値で相続税を決めてしまうといざ売るときに値下がりしてたら『実際はこれだけしか現金化できなかったのに、なんでこんなに税金取られるんだ!』ってことになるのでそんな理由で株式をホイホイ売られないようにしようという魂胆ですね。

保有し続けさせるって最終的には本人の意向次第とはいえ、なかなか悲しいことを促進するもんだなと思いました。

金融所得課税の一体化(金融商品に係る損益通算範囲の拡大)・・・金融庁

  • 目的:投資家の市場参加を促して
    1. 家計から市場へ成長資金が流入する
    2. 企業の成長が家計に分配される(キャピタル、インカムゲイン)
    3. 家計の資産形成の一助になる
  • 内容:損益通算の範囲にデリバティブ投資・預貯金も含める

平成17年から要望し続けているようです。粘り強い。

損益通算というのは例えばA社の株とB社の株を持っていてA社で30万円の利益が出てB社で30万円の損になった場合にA社とB社の損益を合体させて「利益0円なんで税金払いません!」てできる制度です。

何かの利益を確定させたいときは損切りも合わせてすることがありますが、これも損益通算です。

目的だけ見ると素晴らしいですが、預貯金をどう範囲に含めるのか預貯金の損得の定義づけが非常に難しく感じます。

おわりに

正直申して、ちゃんと税制改正大綱を読んだのは初めてでしたが、どの省庁も頭を使ってプランを練ってるんだなということがよくわかりました。

政策に不満をいうのもいいのですが、ちゃんと政府や各省庁が何をしようとしているのか知っておくとできうる対策をとった上で批判も有意義なものになろうかと思います。

まずは自分が相手を知る努力から、ですね。

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