【2021年実績】ビットコインに対する主要な仮想通貨の相関係数〜Part1〜

暗号資産の分散投資は成立するのか問題

伝統的な資産では国・地域の分散が鉄板

株や債券・不動産に投資をする場合にはリスクを下げる方法として

  • 時間の分散=積立
  • 投資先の分散=国・地域

時間の分散はいわゆるドルコスト平均法のことを指しています。極端な高値掴みの防止が目的です。国地域の分散は国・地域単位のカントリーリスクをなくすためです。現代はグローバル化が進んでるからどこに投資したって・・・という声も聞かれますが、ロシアによるウクライナ侵攻ではロシア株だけガクッと下がって指数からも外されて・・・という事例があることは記憶に新しいです。

その点でS&P500やVTI1本に投資するっ場合にはアメリカに何かあったら・・・というカントリーリスクを排除できていないことを認識しておく必要があります。

暗号資産も種類、特徴は多岐にわたるが・・・

近年急速に普及しつつある暗号資産(or仮想通貨)。GMOコインによればすでに種類は10000を超えているそうです。一口に暗号資産と言っても株や債券に業種や規模の分類があるように

  • 発行枚数の上限があるか
  • 発行主体があるか
  • 何に使えるか
  • どこで取引できるか

といった観点で分類できます。そうなると複数の暗号資産を保有しておけば「1つのカゴに卵を盛らない」ことになるのかどうか気になるところです。

自分はビットコインしか持ってませんがふと興味本位で気になったのでまとめることにしました。

前提条件
  • 2022年6月時点でビットコインを除いた暗号資産で上位10種(今回はそのうち上位の5種)
  • 法定通貨連動の暗号資産は除外
  • 2021年1月1日〜2021年12月31日の1年間のデータを使用
  • データの引用元はInvesting.com
  • 各暗号資産の概要は主にcoinmarketcap.comから引用
  • 日別の価格変動をもとにvsビットコインとの相関係数を算出

相関係数出してみた

イーサリアム(ETH)

イーサリアムとはこんな暗号資産です。時価総額第2位なのでビットコインとイーサリアムなら知ってるというかたも多いのではないでしょうか。

イーサリアムの概要
  • 誕生:2015年7月30日
  • 考案者:Vitalik Buterin@2013年
  • 発行主体:Ethereum財団
  • 発行上限枚数:制限なし
  • その他機能:「スマートコントラクト」を実行するために使われる

相関係数は0.76、2021年の値動きはこの通りです。

3月以降はビタっと張り付くように同じ動きです。

バイナンスコイン(BNB)

バイナンスコインとはこんな暗号資産です。国内では海外にあるBinanceという取引所でないとゲットできないので国内の取引所(bitFlyerとかDMM Bitcoinとか)を利用している限りは縁がない暗号資産です。

ただ、取引所界隈ではBinanceが手数料や取り扱いの暗号資産の種類の面で圧倒的に有利と言われているのでリテラシー?が高い方は使っているようです。自分は使ってませんが。

バイナンスコインの概要
  • 誕生:2017年
  • 考案者:?
  • 発行主体:Finance
  • 発行上限枚数:2億枚
  • その他機能:決済手段、Binance取引所での手数料支払い手段

相関係数は0.60、バイナンスコインとビットコインの2021年の値動きはこの通りです。

カルダノ(ADA)

カルダノとはこんな暗号資産です。厳密にはネットワークのことを指していて、そのネットワークでの専用通貨としてADAがあるという流れです。

自分は聞いたことがある程度の理解です。

カルダノの概要
  • 誕生:2017年
  • 考案者:Charles Hoskinson
  • 発行主体:Cardano財団
  • 発行上限枚数:450億枚
  • その他機能:ビットコインよりも少ないエネルギー消費量

相関係数は0.56、カルダノとビットコインの2021年の値動きはこの通りです。

リップル(XRP)

リップルとはこんな暗号資産です。「Ripple」社が開発した「RippleNet」と呼ばれるプラットフォーム上の通貨がXRPです。

リップルの概要
  • 誕生:2012年
  • 考案者:Ryan Fugger
  • 発行主体:
  • 発行上限枚数:1000億枚
  • その他機能:他の暗号資産、SWIFTに代表される既存の支払いプラットフォームよりも素早く低コストで決済ができる

相関係数は0.54、リップルとビットコインの2021年の値動きはこの通りです。

ソラーナ(SOL)

ソラーナとはこんな暗号資産です。これまで紹介したものより誕生が新しいのに時価総額で上位に入ってくるあたりに亜暗号資産界隈からの注目度が高いことを読み取れます。

過去の読書レビューでNFTとDeFiの入門書にもDeFiを利用する際のサービスの候補としてソラーナが紹介されていました。

ソラーナの概要
  • 誕生:2020年
  • 考案者:Anatoly Yakovenko
  • 発行主体:Solana財団
  • 発行上限枚数:4億8900万枚(発行上限がないという情報元もあるため不明確)
  • その他機能:プルーフオブヒストリーコンセンサス(PoH)の導入

相関係数は0.32、ソラーナとビットコインの2021年の値動きはこの通りです。

Investing.com側の問題なのか一部データ欠損してました

あとがき

これからは暗号資産の種類の数がもっと増えて市場参加者も増えることでしょう。ビットコインですらできてからようやく10年経ったくらいで株式の歴史と比べるとリターンやリスクを評価するにはあまりにもデータが少ないのが現状。

もし暗号資産に興味があるなら十二分に調べてこれなら、と思うものを少数買うのがいいでしょうね。今回紹介した5つはリスクの分散にはきいてない(落ちる時は一緒に落ちて上がる時は一緒に上がる)ので複数持っておく意味を見出しづらいためです。

これにて以上です。次の記事では上位10の残り5つの相関係数を紹介します。

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