【2021年読書レビュー】定年前後の「やってはいけない」

スポンサーリンク

この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。

今回紹介する本

『定年前後の「やってはいけない」』です。

「普通」の人生モデルだとこういうイメージを持たれるかと思います。

  • 生まれてから18(22)歳まで学校で勉強する
  • 会社に入って60歳までは働く
  • 20〜30代のうちに結婚して子供をもうけて家を建てる
  • 定年まで子育てと住宅ローンの返済を頑張りながら働く
  • 定年で退職金をもらってあとは好きなように悠々自適

しかし高齢者が増え、若者が減った今、年金制度は改悪されるでしょうし、定年は65歳どころか70歳まで伸びるかもしれない、退職金は減額されてもらえればラッキーぐらい・・・

このように今の若い人(自分も一応こっちのつもり)はもはやこんなモデルケースは絵に描いた餅であることを悟って〇〇離れな生活をするようになりつつあります。

本書ではこうした社会情勢を踏まえて定年前後でやってはいけない行動、おすすめする行動を紹介しています。

著者自身が

一橋大学卒業→伊藤忠商事→ソニー取締役

という超エリートコースを歩んでからの再就職の経験を踏まえた内容になっています。

本書の構成は以下の通りです。

本書の構成
  • 働くことを前提とした老後の考えかた
  • 定年前後でやってはいけないこと
  • 人生全体を見据えた生活の見直し
  • 人生100年時代を生きるためのヒント

著者は長い人生を生きる上でのお金に関する問題は収入を増やすか支出を減らすの2本だてで考えており、それに基づいた意見となっています。

定年前後でやってはいけないことの1つはこれ

スポンサーリンク

本書では要約して4つのやってはいけないことを挙げていますます。ここではそのうちの1つ『会社の再雇用制度・雇用延長制度を使用する』について詳細を紹介します。

  • その会社でのスキルを磨いてきたのに再雇用という理由で安く買い叩かれる制度と言える
  • 別の会社で同じ給料だったとしても働くモチベーションは再雇用の方が落ちる
  • さっさと別の会社(新天地)で新人のつもりで再出発した方が人生の充実度としてもベター

再雇用制度。自分が働いている会社にも存在しており、結構使ってらっしゃる方が多い印象です。

  • ご本人が希望してそうしてるのか
  • 会社として経験豊富がいなくなると困るから半ばお願いする形になっているのか

はわかりませんが・・・。

自分個人としては著者の意見に賛成しています。人生1回しかないのに1つの会社しか経験しないで終わるのは単純に面白くないという考えです。

いわゆる定年まで働くのは別にいいと思います。何をするにもリスクはあるので転職することの方が同じ会社にいるよりリスクがあると思えば働き続けることが最適解ですからね。

でも定年まで働いたならおおよそお金の見通しもつくでしょうし、何十年も働いたら飽きが来るはずなのでその後の5年10年くらいは別の会社行けばいいのに、と思います。

働く=辛い、ではなく辛いことを仕事にするから問題

この本のいいと思ったところ

  1. エリートコースを歩んできた人が一から再就職したという経験に基づいた指摘であること
  2. エリートっぽくない庶民的感覚を持ち合わせた意見

定年の70歳延長とか生涯現役という言葉が出てくるたびに「なんでそんなに働かないといけないのか」「老後までこき使うつもりか」などといった意見が出てきますが、なぜそうなるかといえば

  • 今いる会社で働き続ける前提
  • 今の会社の仕事が面白くない、いやいややっている(ここ重要)

こうだからではないでしょうか。言い換えれば少々年収が下がっても幸福感を感じられることを仕事にすればボランティア感覚で80歳、90歳まで続けても平気ー少なくとも自分はそう思っていますしそのつもりです。

今まで週5働いていたのを0にしたら暇になってしまいますし、使うお金が増えてしまう恐れもありますよね。

そういった根本的な誤解に突っ込んでくれているところに価値があります。

ほとんどは同意。だけど・・・

本書の主張に関してはほとんど同意です。むしろこの意見をソニーという大企業の取締役まで務めた方が持っていることに驚きました。

他方で、

  • 歳を取ってからの年収が下がるのは仕方ない
  • 年金は吹っ飛ぶ

という意見には同意できません。現実として高齢者の待遇がやすいことをありきに話されたのかもしれませんが、成果や能力に対して給与が払われるべきという理想を基準にすると「安くても仕方ないよね」というのは取締役まで行った経営する側の人らしい意見と思いました。

また、いい意味で年金をあてにしないのはいいと思いますが、吹っ飛んで崩壊するというのは言い過ぎです。具体的に吹っ飛ぶ条件としてGPIFの運用が紙屑になったケースを想定していますが、GPIFの運用しているものが全て吹っ飛ぶということは

  • 全世界の会社の資産価値が0になる(GPIFは全世界の株、債券に投資している)

ということで、そんなことになったら高齢になってから働く会社自体が存在しないことになります。

著者が主張する働き続ける環境がなくなってしまうのでチグハグ感があるなと思いました。

この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人

おすすめ度は10点満点中9点です。

この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。

  • そろそろ定年を迎える
  • 老後がなんとなく心配

「定年という考え自体幻想」「本来人生は定年で区切るものではなくて一つづき」これは認識しておくべき大事なことです。

自分はこれに同意なので定年まで働いて退職金を・・・という前提は組んでいませんしFIRE計画もあくまで働けなくても大丈夫な状態を作るのが目的で、実際は緩く働き続けるつもりです。

今まで定年ありき、一つの会社で終身雇用。このような考えだった方の思考を改める助けになる本でした。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA