【2021年10月ブックレビュー】MMTが日本を救う

ブックレビュー

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この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。

今回紹介する本

『ほんのタイトル』です。

筆者である森永康平氏はよくメデイア出演している森永卓郎氏の息子さんです。親子揃ってお金に関する道を進まれたってことですね。

書籍の構成

本書は消費税増税と新型コロナウイルスの2発で停滞している日本経済の現状を入り口としてなぜMMT(現代貨幣理論)が注目されるようになったかを解説しています。

  1. コロナ前からの景気後退:消費税増税によるGDPの年率7.1%落ち込み
  2. ウイルスより怖い経済のバックグラウンド:インデックス投資メインの投資環境、日銀短観
  3. 日本とMMTの関わり:しれっと日本はMMTの懸念点がクリアできると実証していた?
  4. MMTとは何か?:MMTの根底にある考え方、MMTのからくり
  5. MMTに関する誤解:MMTを理解するための予備知識
  6. アフターコロナの経済:ベーシックインカムの可能性、バブルの可能性

「MMTって何となく聞いたことがある」とか「要は自分でお金を擦れる国ならいくらお金を刷ってもいいってことでしょ?」と思っている方が本質を理解できる1冊と思います。自分も読む前はこの程度の理解だったので。

書籍の気になった内容を一部紹介

本書の中で最も印象に残ったのはMMTの根底にある考え方のところとベーシックインカムに関するMMT肯定派の意見です。

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  • 税金は貨幣の価値を保持するために存在する
  • 誰かの黒字は誰かの赤字。国が黒字ということは民間が赤字になるので民間が黒字になるには国家が赤字=国債を発行せざるを得ない
  • もしベーシックインカムが非課税だとするとかえってお金の価値を減少させる(なぜなら徴税が貨幣の価値を保持する手段だから)

小さい頃は「いったん国債の返還に全力を費やして、赤字をチャラにしたらいいんじゃないか?」と子供ながらに思っていたのですが、そうすると本書で書かれているように世の中で出回っているお金が国(実際には主要な債権者である日本銀行)に戻ってしまって市中に出回るお金の量が減ってしまいます。

民間の活性化だけでお金の流通量を自然に増やせるならいいですが、もうそれは不可能(成熟していていきなりバブルを迎えるような社会状況ではない)ので、そうなると国債=新規に貨幣を発行するしかありません。

また、日本円の価値は誰が保証しているかといえばそれは日本という国です。もしベーシックインカム含め税金が全くなくなってしまうと(国政ができるできないはおいといて)日本円の存在は

「俺たち(国)に渡されてもどうしようもないけど、適当に刷ったから勝手にみんなで使ってね」状態になります。短期的にはいいかもしれませんが、長期的にみると他国からしたら「国に対する支払いに使えないお金ってなにそれ?」となってかえって日本円の価値が落ちます。〇〇ポイントと同じレベル感です。

てっきりインフレ率の話とか社会主義的になることを懸念してベーシックインカムに反対だと思っていたのですが、もっと根本的なお金の役割に照らして反対なのが新鮮でした。

感想などなど

この本のいいと思ったところ

  1. 難しい話はない
  2. 財政赤字=NGと思っている方に一石投じる内容
  3. MMTの根本を説いたほかではあまり見かけない情報

読む前は「いくらまでお金を刷っていいか」とか「海外におけるMMTに基づいた財政政策の事例」でも紹介されるんかと思っていましたが、いい意味で予想を裏切られる内容でした。

本書の内容に関連して思ったこと

上記の通り自分は借金=悪いものと思っていましたが、ここ数年でその意識は変わりました。国債に関していうと

国にとっては借金だが、国債を買った銀行や国民にとっては資産です。

よくニュースでは「国の借金は〇〇兆円。国民一人あたり・・・」と報じるのがお決まりですが、これは明らかに誤りです。もし海外の人や銀行が日本国債の全てを買っているならそう表現してもいいかもしれませんが、買っているメイン層は国内です。

また、日本国債は円建てなので為替の影響を除外できます。

国債と為替
もし外貨建て、例えばドル建てで1ドル100円のときに1万円分=100ドル分購入の10年国債を買ってもらったとします。10年後1ドルが200円になっていたら日本は元本分だけで2万円を返済しないといけません。円建てにしておけばドル/円の変動の割りを食うのは国債を買った人であって日本はノーダメージというわけです。

ハイパーインフレしたら・・・という意見もありますが、日本はそれ以前にインフレにならない問題に悩まされているわけですからMMTに基づいた財政政策をやってほしいなと思います。

社会保障みたいに現状維持のためではなくて未来の発展のための出費であればベストですが。

この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人

おすすめ度は10点満点中9点です。

この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。

読むのがおすすめな方

  • 国の財政事情が気になる方
  • MMTについて詳しくなりたい方

政治に文句を言う人は山ほどいますが、中身を正確に知った上で文句を言っている方ってそんなにいないように思います。どうせならちゃんと知っていた方が選挙に行くときにも自分の意にそった候補に投票したり陳情を述べられるというもんです。

特に財政に興味がある方は読んでみることをお勧めします。

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以上でおわりです。最後までお読みくださりありがとうございました。

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