【2022年読書レビュー】がん治療 うまくいく人、いかない人

今回紹介する本

『がん治療 うまくいく人、いかない人』です。


厚生労働省から毎年公表されている「全国がん登録」の人数は2019年実績で999,075人でした。一生のうちで一度はがんになる確率がザクっと50%あると言われるのも納得の数字かと思います。

自分がまさにそうですが、がんに罹患していなければわざわざ治療法を調べることはしないでしょう。診断されて初めて「〜〜がん 治療法」をググることになり、そして抗がん剤に関する知識が増えていくのだと思います。

がんの治療法といえば

  • 抗がん剤
  • 外科手術
  • 放射線療法

の3つが知られていますが、中には「ビタミンCを大量に摂取したらガンが消える!」とか「にんじんとリンゴをすりおろしたジュースを毎日飲んだら」みたいな嘘かほんとかよくわからないものに手を出す方もいると思います。生きるか死ぬかの話ですから気持ちは理解できます。もしその立場になったらやらない保証はありません。

本書では、当然ながらがん治療に慣れている人なんていない(していないのが通常なのでそりゃそうですが)ことを前提にしてがん治療の進め方、治療がうまくいく人行かない人の特徴を一般論と事例交えて紹介しています。

最も、うまくいく、うまく行かないの定義がはっきりしていないところは問題ですが。

本書の目次
  • がんと診断されたとき知っておくべきこと
  • 自分に合った病院。治療法をどう探すか
  • がん治療がうまくいく人といかない人の違いは何か

がん治療を進めるときの注意点

ここでは本書前半で述べられている「がんと診断された時に確認しておくべきこと」を引用します。自分たちからこんなに確認しないとあかんのか!とびっくりです。

  • どこのガンか
  • 転移はあるか
  • 組織検査をしたか
  • 外科手術ができるかどうかと一般的な再発率
  • 術後の生活にどの程度支障があるか
  • 現状の体力、持病で手術に耐えられるか
  • 手術できない場合にはどんな治療法があるか

診断された時点だと素人が思いつくのは1、2、4、7くらいじゃないでしょうか?組織検査なんか知らんがな、なんならお医者さんから教えてくれよ!てツッコミ入れちゃいそう。

組織検査は”腫瘍”でも良性か悪性かで話が変わってくるための確認です。検査により治療が遅れて致命的になる場合はあえてやらないみたいです。

自分だったらあんまり目先の生活のことを気にする余裕はないかも。サクッと統計上の1年、5年、10年といった生存率を聞いてDIE WITH ZEROを目指す生活に切り替えるかなぁ。

「無知の知」の意識で

病院によっては受けられる治療に違いが生じますし、名医と呼ばれる医師にあやかれる人、あやかれない人が出てきます。治療を受ける方からしたら「少しでもいい治療を!」と思うのは至極当然の意識なのですが、実現可能性のないことをしますかという話です。

ちょっと調べればどこの病院が有名かなんてその界隈では知られているでしょうから治療を受けたくても長ーい順番待ちになるとか、遠方までいかなきゃいけなくてお金がかかることが容易に想像されます。

また、治療法についても素人よりは医師免許を取っているお医者さんの方がまず間違いなく詳しいわけですからちょっと調べてくらいで知った気になったり、自分が一番詳しいんだ、正しいんだと思ったりしないように注意しないといけませんね。

命に関わることなので余計にです。

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