【2022年読書レビュー】人生の頂点は定年後

今回紹介する本

『人生の頂点は定年後』です。


皆さんは自分の人生の頂点がいつ来ると思って毎日生きておられるでしょうか?本来なら頂点の定義をちゃんと決めるべきですが、こんなところで収まる話ではないのでそもそも回答できないよって方もいるかもしれません。

自分は健康状態や金融資産など自分の身の回りの環境のバランスが一番取れている時がピークだと思っていて、それは50代かなぁと勝手に見立てています。願望としては死ぬ直前までよくなり続けたいですけどね。

本書の冒頭でもタイトルに使っといて「頂点」の定義は結局示されずじまいになってますが、「+α」という表現を多用しています。「+α」も色々ありますが、ここでは金銭であったり、やりたいことだったり、社会貢献できる伝手を持っていたり・・・を指しています。

本書は70歳定年かつ人生100年時代の中にあってベースの生活基盤は整えつつ、こうした+αを見つけて人生の「頂点」に向かっていくための道標です。

本書の目次
  • まずは「お金の不安」を解消する
  • 「働く環境の変化」に対応する
  • 「自分の役割」を再発見する
  • 50代からのキャリア相談①
  • 50代からのキャリア相談②
  • いざ”人生の頂点”に向けて

セカンドキャリアでうまくいくための心得

生活基盤をきちっとしないとプラスアルファを追いかけることはできませんが、巷に溢れている本はこの基盤をきちっとするところに主眼が置かれていると思いますので、本書から紹介するのはプラスアルファに関することにします。

今の世の中、定年延長の話は出てきますが、同じ会社でずっと働きますかということです。いくら好きな仕事だとしても大卒で入社した場合はおおよそ半世紀。さすがに30年くらいで飽きが来そうです。それに企業からしたら定年延長なんて本当はやりたくない、早々に退職してほしいと思ってるかもしれません。

なので個人としてはあんまり一つの会社を当てにすることなくセカンドキャリアを前提とした生き方が必要になります。自分も必要だと思いますし、仮に一つの会社で働き続けるとしても、そこ以外でやりがいを見つけておかないといつかその会社を辞めたときのやりがいがなくなってしまうので危険です。

本書の後半では対談形式で様々な人から「こんな人はうまくいく」「こんな人はキャリア形成を失敗している」というのが紹介されていまして、最後に5つの心得としてうまくやっていくための秘訣が載っています。

あなたはどれだけ当てはまるでしょうか?

  • 今に全力投球
  • 自己理解ができている=WLL・CAN・MUSTの把握
  • 社会動向にアンテナを立てる
  • 試し打ち
  • 自分の過大評価を是正する

1点だけ補足すると5点目はずっと同じ会社にいると「自分はどこどこの部長をやってたんだ」というのでプライドが高くなりがちなので、この辺の是正を含めて自分の市場価値をちゃんと把握しましょうってことです。

唯一ケチをつけるとするなら、これは老後に関して書かれた別の本もそうだったのですが、高齢になってからでもできるような仕事の給料が低いことに関して文句を言うなという風潮です。そこを是として「過大評価だ」と本書は言ってるわけですが、そもそもその給料が日本全体、なんだったら世界的に見て安く買い叩いていないかの確認も必要だと思うのです。

それを抜きにして「高齢になってからは安い給料でも」というのは、日本人の給料が安い状態を継続させかねない因子にもなりうるのでよろしくないと思います。成果を出していないから安く、というならいいんです。成果報酬型の企業自体、そんなになさそうですが。

やっぱり”FI”REは目指した方が良さそう

ケチをつけたところで安い給料しか提示してくれなくて、かつ、自分でビジネスをできないならどこかしらで雇われの身とならざるを得ません。つまりセカンドキャリア以降の給料には期待できないってことです。

10年後、20年後に日本はこう変わるという予測はアホほどでてますけど、日本で大多数を占める中小企業レベルで変わることはないでしょうし給料も安いままでしょう。いくらセカンドキャリアとはいえお金はほしいですよね、そして給料を当てにできないとなると生活基盤が危うくなってしまいます。

そこで!!FIREです。セカンドキャリアを迎える前にFIを達成さえしてしまえば、セカンドキャリアの選択肢はグッと広がります。なんなら「別にここで雇ってくれなくてもお金には困らないんで。雇ってほしいならもっと給料ください」とアピールすることもできる、かも。生活に一杯一杯で「いくらでもいいから雇ってください」とはならずに済みますね。

ということで、人生の頂点を目指すための土台として、やっぱりFIはみんな目指した方がいいな、が自分の感想です。

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