【2022年読書レビュー】間違いだらけの風邪診療

まえがき

今回紹介する本

『間違いだらけの風邪診療』です。

本書の概要

自分はここ数年辛いというほどの風邪の症状には悩まされてきませんでしたが、読んでいる皆様はどうでしょうか?ズル休みだと思われないようにとりあえず病院に行って薬を処方してもらうか代々伝わる方法で自然治癒を目指すかはたまた気合いで休まないか・・・。

風邪のもとになるのはウイルスです。ウイルスと言っても色々あって主要なのはライノウイルスとかアデノウイルスとか、旧型のコロナウイルスです。わざわざ強調したくらいです。察しのいい方は既に自分で調べたことがあるかmしれませんが、今流行りの新型コロナウイルスも名前の通りコロナウイルスです。なので巷では「新型コロナは風邪と一緒だ」とか「いやいや死亡率とか感染力が違うんだから同じコロナウイルスでも別物だ」とか意見が飛び交うわけです。

こうなると気になるのが「風邪ってどんな治療が正解なのか?」ということ。本書は新型コロナのことも交ぜつつ風邪の症状が現れた時の正しい対処法がわかる一冊です。他の病気と違って比較的頻繁に体験するものなので学んでおけば役立つ機会も相応にあると思います。

本書の構成
  • 風邪という感染症の事実
  • 風邪の見極め方
  • コロナ禍の外来
  • 風邪薬の選択
  • マスクの効果
  • 消毒薬の見極め
  • インフルエンザウイルスの事実
  • 急性気道感染症
  • 風邪に罹ったら

ウイルスへの対処、知っておきたいノウハウ

風邪にかかった時の対応、かからない対応のために参考になる情報が本書にはたくさんあります。この中で自分への備忘録として書き出しておきたいと思った項目を抽出しました。

何科を受診するかではなく、知ってるお医者さんにかかる

お医者さんには内科とか耳鼻科とか「科」がありますが著者曰く「科」は気にしないで風邪の診療経験が豊富な方を、だそうです。

じゃあベテランさんがいいかと言ったらそうでもなく「最新の知識にアップデートしている方」でないといけないらしい。そりゃ当たり前だけど、それを一般ピーポーは見つけられないから困ってるわけで、それを判断する指針は欲しいところですね。

風邪薬の目的は症状の緩和

薬に期待することといえばどんな病気であれ、その原因となるウイルスなり最近をやっつけてくれることではないでしょうか。でも残念ながら風邪薬においてそんな都合のいいものは存在しなくて、あくまで喉が痛いとか熱が高いといった症状を和らげて患者本人が楽になることが狙いになってます。

本書ではその薬すら従来処方されてきたものの効果の有無まで踏み込んでいまして「これ効果なかったの??」というのもありました。そこまではここで書きませんが。

結局、こうだそうです。

  • 自然治癒
  • 「経過を看る」=時間が解決してくれる

マスクは吸い込むウイルスも減らせる

「マスクはかからないためではなくて他人にうつさないためにやってるんだ」と、聞いたことないでしょうか?要は自分が吐き出す飛沫を抑えるのには有効だけど空気中にウヨウヨしているウイルスを吸い込まないようにする効果はないよっていう趣旨ですが、本書曰く吸い込むウイルスも減らせるそうです。

一番メジャーな不織布マスクだと吐き出す時は80%オフに対して吸い込む時は70%といった具合で吐き出す時よりは効果が落ちちゃうようですが0ではないので自分のためにもなるということです。

自分はコロナにかかる前に熱中症になりたくないので周りと距離が取れる場合はマスクをしないで外出(携帯はしてます)していますが、感染したくないならマスクを着用しておくというトレンドはしばらく続きそうですね。本書では正しいマスクの着用方法や肌荒れ対策なども載ってますので是非参考にしてみてください。

あとがき

新型コロナっていう正体がよくわからんものが流行ったせいで消毒やらワクチンやらマスクやらとりあえず効果ありそうなもんはやっておこうとこの2年ほどは生活されてきたのではないでしょうか?

やってみないとわからない、全体として効果があったかどうかは後になって振り返らないとわからないことではありますがウイルス原因の症状に対して抗菌薬(細菌による症状のための薬)が全く無意味なように良かれと思ってやったかどうかと効果があるかどうかは別物です。

新型コロナは変異を繰り返しているとはいえおおよその傾向は掴めてきているのですから、周りがやってるからとかやれと言われたからではなくて、一度立ち止まって「本当に効果があるのかどうか」「方法は合っているのか」この観点を持って行動を決めれるような情報リテラシーが求められているといえそうです。

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