【2023年読書レビュー017】安い・美味しい・簡単 実践健康食

今回紹介する本

『安い・美味しい・簡単 実践健康食です。


著者である岩田健太郎さんの専門は感染症で新型コロナ関連のニュースでも忽那さんほどじゃないにしてもそこそこの露出があったように記憶しています。本書はそんな著者が食事をテーマに書いた本です。

「投資」の主な対象といえば金融資産と人的資本。人的資本といっても色々ですが、おおよそスキルや能力と並んで健康があげられます。よって健康になるためにはお金なり時間を投じるべきだと考える方もいらっしゃることでしょう。

その手段も人それぞれ。野菜350gを毎日食べよう、まごわやさしいに気をつかおうという人もいれば「〜〜ダイエット」を試したり、ライ●ップに入会する人も。そこへ本書が推奨している方法は安くて美味しくて健康に良くて、そして楽しい食事

そんな都合のいい話があるか!と思った方はぜひ読んでみてください。

本書の目次
  • 日本人は健康ではないのか?
  • リスクは分散せよ――安心な食事とは何か
  • シロさん飯に学ぶ――「ふつうのご飯」がなぜ健康によいのか
  • 健康な食事とは?――エビデンスとの関係
  • カネの話は大事
  • 医療とコスト、健康とコスト
  • 「シロさん式」食材選び――安くて最強な買い物術
  • 楽しく食べる

結局これ。安くて美味しくて健康な食事を実現するポイント

一周回って〇〇という言い回しがありますが、食事ほうもこれなんですよね。糖質制限とかケトジェニックとかパレオダイエットとか朝リンゴとか溢れんばかりに誕生しては衰退して・・・の繰り返し。結局は原点に立ち返るのは何にも当てはまります。

本書で紹介されているポイントも「なんだそんなことか」と思うようなことばかりです。

  • 特売品だけを買う
  • 旬のものを買う
  • 自炊する

でも本書のいいところはなぜこれらが健康につながるのか納得できる説明がされていることです。本書はただ健康になることだけを目指すのではなくて「持続可能」であることを重視されています。今時ですね。持続可能であるためには面倒くさかったり手間がかかっては行けません。お金がかからないのも持続可能と紐づきます。

そこでです。特売品や旬のものを買うと決めることが何につながるかというと何も考えなくても多様性のある食品を摂ることです。ずっと同じ野菜、果物の特売はしないし1年中同じものがたくさん出回ることもありません。思考停止で特売品だけ買っておけばいいと。これは目から鱗な考え方です。

ここからは個人的な意見ですが、あとは買ったもので生で食べれるならそのまま、食べれないなら何でもかんでもごちゃ混ぜの味噌汁にしてしまえばOKだと思います。思考停止の極みです。それすら面倒という人は流石にまずい!

全てを俯瞰した著者の考えはしっくりくる

本書は単なる健康・食事法の枠組みにとどまらずにライフスタイルを再考する1冊としても有益だと思います。何がいいかって兎にも角にも極端に走っていないことです。いくつか著者のフレーズを抜粋(完全な引用ではありません)するとこんな感じ。

  • 糖質制限:それに固執すると相当な出費を覚悟しないと行けない
  • 食事法全般について:将来、今と違うエビデンス(例えば納豆が実は健康に悪かったみたいな)が出てくるかもしれないから、同じ食品ばかり摂るのはよくない。選択肢の数が大事
  • 健康について:それのために苦痛を伴う食事を我慢するのは本末転倒
  • 偏食について:全く規則正しく同じ食事をとっているならそれも一種の偏食。逆に毎日カップラーメンを食べている人は「規則的に」不健康な食事をとっている。つまり規則的であることと健康不健康は直接的には関係ない

何にしても著者は程度の問題であって0か100かはNGとしています。お酒は別ですが。お医者さんという職業でありながら「健康ならなんでもいいわけじゃない」といえてしまうのはスゴイの一言。

特に自分が同感したのは食事法の持続可能性についてです。例えば糖質制限をするには今よりも魚や大豆、肉類などを多く供給できるようにしないと行けません。ミクロレベルならいいかもしれませんが地球人全員が糖質制限食を実践できますかと言ったら残念ながらNOです。当該の食べ物がこの世から消えて糖質制限派も残された白米やら穀物を食べざるを得なくなるという皮肉な結果になることでしょう。本書に言わせればそんなものは×ということです。

まさにこの現代、魚はそれに近い状況になってしまってますよね。青魚が健康にいいんだ!となって海外需要が増えた結果漁獲高が減ったりして、かえって一般庶民の手が届きにくくなるという残念な結果になっています。何をするにも持続可能性がポイントだなと感じさせられる1冊でした。結構おすすめです。

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