この記事のもくじ
極端に意見がふれている印象・・・
『乳酸菌と食物繊維が腸を壊す』を紹介します。
- 脳と腸は密接な関係がある(腸は第二の脳とも言われますね)
- 腸内環境を整えるためには腸内細菌の餌になる食物繊維や乳酸菌の摂取が大事だ!
ということで腸活なんて言葉もあります。自分も日常的に意図的な食物繊維の摂取のためにイヌリンという粉末状の食物繊維を使っています。

が、そういうのは実は体に良くないんだ!というのが本書の大枠のスタンスです。それを裏付ける論文もセットになっているので少なくとも著者の勝手な独り言ではなさそうです。
ただ個人的に気になるのはIBS(過敏性腸症候群)という言葉が常について回ること。IBSが悪化するから食物繊維を摂ったら〜〜となって良くない、乳酸菌を摂ったらIBSが悪化するから〜〜という言い回しが非常に多いです。
多分事実なのでしょう。ただ、違和感ありありです。
- 乳酸菌や食物繊維はIBSの発症原因でもあるし、悪化原因でもある
なら、「そりゃまずい!!腸活なんてデタラメだ」なんて考えにも至りそうですが、本書でわかることは以下のとおりです。
- IBSの原因はよくわからん
- 乳酸菌や食物繊維を摂っている人はIBSが悪化する
- だから乳酸菌や食物繊維は摂らないほうがいい
う〜〜ん、ちょっと話が飛躍していると思います。著者の考えなり書いてあることにそのまま沿うなら本書のタイトルは「(IBSの人にとっては)乳酸菌や食物繊維が腸を壊す」が適切であって、万人に対して乳酸菌や食物繊維が悪かどうかは別物だと思います。著者自身がIBS患者らしいので、それも踏まえているのではなかろうかと。
意見というのは極端なほうがちょうどいい塩梅がわかっていいですけど、読み手のリテラシーというか読解力がないと常に0に行ったり100に行ったりしちゃいそうです。気をつけたいですね。