“4年周期”から予想されるビットコインの推移

ブームはひと段落なビットコイン

2021年は2017年から4年ぶりとなる上昇気流に乗って過去最高値を記録しました。当時は投資系ユーチューバーが半ば煽るように「年末までに1000万円を突破するんだ!」とか宣っていたのが思い出されます。

が、現在(2022年2月末)はというと・・・

ご覧の通りで最高値を基準にするとざっくり33%ほど下落しております。ちなみにこれを書いている自分は縦線入ってるところらへんで購入したので絶賛マイナス中です(2022年の1月に一度400万円を切ったぐらいの時にも少し買い増しましたが2021年投資分に比べると少額です)。

株は「買い時が売り時で売り時が買い時」みたいな格言がありますが、まさに自分はホイホイ乗せられるように買ってしまったということになります。


さて、自分と同じようにブームに乗って買った人の中には多額の元本を放り込んだがために今頃枕を濡らして過ごしている方もいらっしゃるかと思います。

そんな方に向けてこの記事では過去のビットコインの値動きから向こう1、2年の値動きの予想を出してみました。すでに投資しちゃった分のマイナスを取り返すためにもっと安値の時に仕込みたい!そんな方にとっては多少有益な内容となっています。

ポイントは「4年」という期間です。

ここでおさらいビットコイン

この記事が読まれる時点で読者さんはビットコインのことは知っているであろうと推察されますが、自分の復習も兼ねてビットコインについての基礎知識をおさえておきます。

  • 非中央集権型の通貨
  • ブロックチェーン技術の利用
  • “半減期”によるマイニング報酬の逓減

非中央集権型の通貨

日本円なら日本政府とか中央銀行である日本銀行が貨幣の管理・発行の権限を握っており、両者の支配下に置かれたお金であると言えます。

それに対してビットコインは誰か特定の団体や個人が価値を保証するものでもなければ通貨の発行ルールをいじることもできません。言い換えると保有している人どうしで価値を認め合うお金がビットコインであると言えます。

仮想通貨=非中央集権というわけではありません。以下はその一例です。
  • イーサリアム➡︎イーサリアム財団
  • リップル➡︎リップル社

ブロックチェーン技術の利用

ビットコインといえばブロックチェーン、ブロックチェーンといえばビットコインというぐらいに両者はセットものだと理解されている方もいるようです。

非中央集権型というだけあって、データの管理が中央集権型とは次のように異なります。

引用:産経新聞 仮想通貨丸わかり(5)中央集権から分散へ ブロックチェーンの可能性

“半減期”によるマイニング報酬の逓減

ビットコインの取引データは1つ1つの“ブロック”に格納されていきます。これが他のブロックと齟齬なく紐づくことで新しいブロックとなって生成されていきます。

このブロック生成に関わる作業がマイニングと呼ばれるもので、マイニング作業をしている方は報酬としてビットコインをもらうということになっています。


このマイニング作業でもらえるビットコインの数量はビットコインが出来立ての時は1ブロックにつき50BTCだったのですが、210,000ブロックを生成するごとに半分になります。これが半減期というやつです。2022年時点では6.25BTCまで下がっています。

引用:Coincheck 【2020年6月更新】ビットコインの半減期とは?仕組みや影響を解説
なぜ半減期は4年ごと
上述の通りあくまで半減期のタイミングはブロックの生成数に応じてやってきますが1ブロックの生成頻度は約10分ごととされています。よって
  • 半減期が来るまでの所要時間=210000ブロック×10分/ブロック=2100000分
  • 2100000分≒1458日≒4年
となります。

なぜ半減期を迎えると値段が上がってきた?

過去実績だけでいえば半減期を迎えた後に値段が上がってきました。これをそれっぽく説明できる理由として知られているのは以下です。

  1. 1ブロックを生成するのに必要なPCでの計算量=消費電力が一緒として
  2. 1kWHあたりの電気代も変わらないとすると
  3. 同じ電気代をかけてもらえるビットコインが半減期前後で半分になる
  4. マイナーからしたら1BTCあたりを少なくとも半減期前の価格で売れないと割に合わない

マイナーからしたら原価以下で売るなんて言語道断ですから、彼らがガチホしている限りは値下がりに限度があるというわけです。

そんなわけで一時的な最高値はともかく、ビットコインの価格がいくらかで下げ止まるとされる根拠の一つとしてマイナーが採掘をするときの原価=電気代が挙げられる場合もあります。

価格推移の予測を出すための前提条件

ビットコインは過去3回、2012年、2016年、2020年に半減期を迎えました。

それを境に以下のループを繰り返してきました。3回目の半減期を迎えた2020年以降も今のところは2番目〜3番目のフェーズに来ているというのは投資をしている人なら実感しているところでしょう。

  1. ブーム的に値段が上がる
  2. それを狙っていた人たちが一斉に売る
  3. 半値いかに値下がりして下火を迎え「仮想通貨はオワコン」と言われる
  4. 半減期を迎える頃から値上がり機運が高まる

2022年時点では過去のループに沿った動きをしています。その通りにこれから値動きしたらどうなるかという観点でグラフを作ってみることにします。グラフを出す前に前提条件を明示しておきましょう。

プロットするデータの抽出条件

グラフに載せるデータについてここでは紹介します。後述のグラフでは

  • 30日移動平均
  • 30日移動平均/過去最高値

という2つの数値を出します。

30日移動平均

例えば10日移動平均、という場合は次のようになります。

その日の値段移動平均意味
Day110
Day211
Day312
Day413
Day514
Day615
Day716
Day817
Day918
Day101914.5Day1〜Day10の平均値段
Day112015.5Day2〜Day11の平均値段
Day122116.5Day3〜Day12の平均値段
Day132217.5Day4〜Day13の平均値段
Day142318.5Day5〜Day14の平均値段

なので2022年1月30日の30日移動平均と言われたら「2022年1月1日〜2022年1月30日の値段の平均値」と読み取ってください。

なんでこんなことをするかというと1日単位だと値動きが激しすぎてグラフがぐちゃぐちゃになるからです。株でも14日移動平均とか50週移動平均とか使いますよね。単日よりも複数日のデータで平均化してやったほうが長期トレンド見た時の現在地が分かりやすくなるんです。

30日移動平均/過去最高値

前項で出したものをその日までに記録した最高値で割ったものです。2022年1月30日の場合は

  • 2022年1月1日〜2022年1月30日までの平均/過去最高値

この場合の過去最高値というのは2021年11月7日(BTCーUSDの場合です)の値段なのでこれで割るわけです。

この計算をすることで過去1ヶ月の値段は過去最高値に対してどれくらいの価格帯なのかがわかるようになります。この値が高いほど割高とみることもできますね。

予測データの抽出条件

当然ですが、未来のデータはまだ存在しないので予測することしかできません。この記事を書いている2022年2月27日時点で4月の値段はわかりませんよね。

よってこの記事では次のように値段を仮定します。

  • 2022年4月1日の30日移動平均の予測値
    =直近最高値×(2014年4月1日と2018年4月1日の過去最高値に対する比率の平均)

例えば2014年4月1日の30日移動平均の値段が過去最高値に対して40%で2018年4月1日の値段が60%だったら比率の平均は50%です。

よって2022年4月1日の値段は直近最高値の50%と仮定します。これが冒頭書いていた「過去の値動きからの予想」です。

その他条件

チャートはドル建てのビットコイン価格を使います。日本人なんで円建て評価がベターですがやってから気づいたのと、為替影響を無視できるレベルでビットコインは価格が上下どうするので傾向をみる上では支障がないと判断しました。

元データはInvesting.comから引用しています。

過去データからの予測グラフ

4年周期通りに行けば2022〜2023年は下火なフェーズ

以上の前提を踏まえて作ったグラフがこちらです。赤色のデータが予測になります。

過去データから言えることは次の2点です。

  • 2022年に入って下落が始まったのは過去の傾向通り
  • 2022年〜2023年は最悪2万ドル程度まで落ち込むかも

だとすると今が買い時と思いきやまだ値下がり余地があるので急いで買わなくてもいいと考えられます。積立投資するなら別ですけどね。

類似の予測は他の方も

自分は過去傾向通りいったらそうなる、という書き方ですがこれと近しい予測は投資系YouTuberのバフェット太郎さん(以下ツイート引用)とかこないだ読んだ積立ビットコインの本の著者もされています。

バフェット太郎 on Twitter: “ちなみにBTCは50週移動平均線がレジスタンスになっているほか4万ドルを割り込んでいます。リスクオフの流れが加速すれば200週移動平均線をターゲットに暴落するかも。フラッシュクラッシュが起きて瞬間的に2万ドルを割り込む場面があってもおかしくないと思ってます。 pic.twitter.com/6W9ApJG4Hu / Twitter”

ちなみにBTCは50週移動平均線がレジスタンスになっているほか4万ドルを割り込んでいます。リスクオフの流れが加速すれば200週移動平均線をターゲットに暴落するかも。フラッシュクラッシュが起きて瞬間的に2万ドルを割り込む場面があってもおかしくないと思ってます。 pic.twitter.com/6W9ApJG4Hu

というわけで日本円換算だと300万円台を割るか割らないから辺から積極的に買ってもいいのではないかと思います。もし次の半減期で今回と同じ最高値までしか上がらなかったとしても元本は2〜3倍になります。

株のリターンが大体年7%、「72の法則」からすると倍になるのに10年かかる計算ですので数年持っとけば倍というのは十分投資する価値ありじゃないでしょうか?

あとがき:どうせなら2021年入る前にやっておきたかった

自分は「ここから次の半減期である4年は持っておこう。そうしたらプラスだろう」と思って2021年の3月くらいに投資したわけですが、もしこの周期性を知っていたら買うにしたって夏頃の下落トレンドの時にすべきという判断ができたでしょう。

という点では買い方をミスったなぁと少し悲しい気持ちではありますが、もう買っちゃったもんはしょうがないので今後数年に関してはこのトレンド予測を基に買いを判断しようかなぁと思ってます。

まだビットコインに投資していない方におかれましては急がず焦らずで買うタイミングを見計らってもらえれば。現状屍となっている自分の存在価値も出るってもんです。

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