この記事のもくじ
まえがき
JR西日本のプレスリリースとと時を同じくして
2022年3月25日に野村総合研究所(略すとNRI)から「鉄道事業の持続可能性に関する試算」を発表しました(NRIのリンク先はこちらです)。
この調査の位置付け、このように説明しております。
前者の方は巷でも言われているように数十年後に来るはずだった未来を前倒しにさせたくらいで結局のところは人口減少に尽きるでしょう。
これの1ヶ月後にはJR西日本が「ローカル線に関する課題認識と情報開示について」を公表しています。要は大してお客さんが乗ってないような路線はバス転換なども含めて今後お話をさせてね!ってことです。
この話、自分が旅行好きなのと中長期的には生活費(インフレ云々抜きで)の上昇にもつながるトピックスなので目先のお金の話ではないもののチョイスしました。
ここでは資料の内容をかいつまみつつ、交通機関に関する自分の考えを紹介します。
JR各社が利益を維持するには運賃値上げor路線廃止
このままいくと利益水準は今の7〜8割
この図は”鉄道事業の”利益水準がコロナまえを1とした時にどうなりそうかを表したもので概ね7〜8割に落ち込んでいることがわかります。
そりゃ少子高齢化で電車に乗ってくれる人が減っても鉄道は保線費用とかの固定費は変わらずかかるので当然の予測といえます。
利益を維持するための方法①路線廃止
各家庭の家計簿と一緒で利益変えたくないなら収入を増やすか支出を減らす2択しかありません(浮いたお金を運用して・・・というのは本筋から逸れるので考慮しません)。
家計と同じような支出を減らすことを考えると鉄道の場合は管理する路線を短くして保守費用を減らすことが第一です。利益水準を維持するために減らさないといけない路線の長さが以下の通りです。
利益水準を守る守れないはさておき、将来的にこれに近しいスケール感で廃線になるんだろうなと思います。
利益を維持するための方法②運賃値上げ
次は収入を上げる場合です。地域によりますが1.2〜1.6倍の値上げ。ならした場合の最大はJR四国で4割増しです。
ただしここにはおそらくインフレによる値上げは含まれていないでしょうから1.5倍くらいにはみておいた方がいいかもしれません。
あとがき
自分は運賃4割増しでも使います
もちろん値上げされたら利用者としては困りはしますが、もし4割、5割ましになっても自分は引き続き電車を使い続けるつもりです。理由は次のとおり。
- 他の交通機関よりも定時性が高い
- バスやタクシーに比べたら4割5割増でも安い
そもそも日本全国に高速道路を張り巡らせるという鉄道会社殺しのことをしといてかかって大して使ってもいない人が「電車なくなったら困ります」とか市町村が「大事な交通インフラです」って今更いうなよと。しかもカーボンニュートラルって言われているのに。
いまだにJRのことを国鉄だと勘違いしている人もいるようですけど「株式会社」なので利益が出ないところは容赦なく切って本来普通の話です。むしろ上の図にもチラッと書いてますけど輸送密度が4000未満のところは国鉄時代ですら「民間で運営するのはお金の面で成立しない」とされているのに今日まで運営してくれているわけですから、まずは感謝しないと。
自分はお金は出さないけど口は出すっていう人にはなりたくないので自分は鉄道が維持されるように進んで鉄道を使い続けて応援します。