この記事のもくじ
- 投資信託やETFのスポット買いするタイミングに悩んでいる方
- 5%ルールをそもそも知らない方
はじめに
こんにちは!
早速ですが、投資界隈における「5%ルール」をご存知でしょうか?
投資系のYouTuberである「【投資塾】知らないより知っていた方が役立つ話」のゆうさんが提唱されているスポット買いのタイミングを判断する方法です。具体的には次のようなものです。
- 前の週と今週の株価を比較して5%以上下落していたら買い時と判断
- 購入の手続きは金曜日or月曜日(上記判断は金曜日にする前提)
このチャンネルはほかの投資系YouTuberと比べて定量的で考えを裏付けるためのデータが豊富です。みたことない方は是非チェックしてみて下さい!
適当にスポット買いをしたら短期的には高値掴みになってしまう可能性を考慮すると、このような明確な基準があるのは投資に関する知識が多くない人にとってありがたいですよね。自分も現時点ではこの指標に当てはまるかどうかはウォッチしています。
が、最近これだと自分には少し合わないかもと感じています。そこで、別の観点でスポット買いを推し量るタイミングを作れないか考えてみました。
5%ルールを知っている方にも知らない方にも「こういう観点もあるか」と思ってもらえたら幸いです。
個人的に気になっていた5%ルールのデメリット
5%ルールの内容は上記の通りですが、これだと自分にとっては致命的なデメリットがあります。それは
5%ルールを満足するタイミングはそもそも年に1回あるかどうかの低頻度
であることです。
YouTube動画で紹介されていたものをそのまま紹介しますとS&P500の場合はこうです。
- 5%以上下落:2000〜2020年の間で28回
- 10%以上下落:2000〜2020年の間で3回
しかも、米国株の調子がよかった2011〜2020年の10年間に絞ると5%以上下落は10回で5%下落がなかった年すらあります。
となると余剰資金はあるけど2〜3年投資タイミングがやってこないなんてことになります。また以下の場合は待たずに投資した方がよかったという結論になります。
こういうケースもあり得るよというだけでオリジナルの5%ルールを否定する意図はありません!5%ルールは目から鱗な視点だったのでありがたいと思ってます。
自分の感覚で言うと、せめて半年に1回来るかどうかぐらいの頻度があった方が例えばボーナスや棚ぼた収入を投資にまわす頻度としてもちょうどいいのでアレンジできないかなと思った次第であります。
それでは以降自分が考えている2案について説明します。
5%ルールのアレンジ案
大きく次の2つが方向性としてありうると考えています。
- ”5%”の変更
- 5%を判断する比較対象の変更
“5%”の変更
つまり「1週間単位で5%下落していたら」の5%という閾値をもう少し緩めるということです。以下、Investing.comから自分で集計した2000年〜2020年のS&P500の週別の騰落率の頻度です。
YouTubeで紹介されているデータに完全に合わせれたわけじゃないので数字の違いはご容赦ください💦
買う基準とする騰落率と過去20年度での頻度は次の通りです。
- 5%:54回
- 4%:87回
- 3%:155回
さらに調子がよかった2011年以降に絞るとこうなります。
- 5%:17回
- 4%:30回
- 3%:59回
4%ないしは3%とすることで買いのタイミングは年あたり3回〜6回、数ヶ月に1回はやってくることになります。
これだと現金で待機させることなく定期的にスポット買いすることができると思いますがいかがでしょうか?
5%を判断する比較対象の変更
オリジナルでは1週間単位で判断している基準を変えると言うことです。自分の案は『過去最高値に対して各週の金曜日終値が5%以上下落しているかどうか』に変えたらどうかと思っています。
この仮定で5%下落する頻度を集計した場合はこうなります。
2000年代は大暴落からの長期低迷だったのでほとんど全ての期間でこの条件に当てはまってしまうのであてにできませんが、調子のよかった2010年代に焦点を当ててみると結構な回数になります。特に
- 2015年・・・チャイナショック
- 2018年・・・米中貿易摩擦
- 2020年・・・コロナショック
こういった事情から年の半分近くは条件に当てはまることになります。こう言った場合には2000年代のケースと同様にあまりスポット買いの判断タイミングには不適当そうだと考えられます。
長期的に使うならおすすめは”5%”の変更
というわけで自分は1つめに提案した5%よりも基準を緩めるプランをベースに判断していこうかと思います。
とはいえ、これはその時々の相場でどちらがいいかというのは変わると思っていて
- 長期的に低迷している時期:”5%”の緩和
- 上記以外:最高値からの5%下落かどうか
このように判断の使い分けも一手と思います。いずれにしてもスポット買いの方法として悪くはないという自信があるので、これまで基準を持っていなかった方の1案として検討してもらえたらと思います。