この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『貯金0円生活! 目指すはハッピーセミリタイア!お金を賢く手放す5つの習慣』です。
現金大好き!貯金大好き!な日本人に向けて書くには少々過激なタイトルです。なんといっても「貯金0円生活」ですから。
ただし、これは極端にいうたら、出会って本当に預金残高を0円にしろってことではありません(表表紙には預金0と書いてますが、意味が違います)。漠然と貯金が必要だ、老後の備えが必要だ、そう思っている方が正しくお金と向き合っていい意味でお金から解放され、人によってはセミリタイアできるような橋渡しとなることを本書は目標としています。
- 預金残高0円生活のすすめ
- 無駄な支出の撤廃
- 会社という組織からの解放
- 無駄な投資をしない
- 自分の財布に依存しない
著者のいう「預金0円」の真意とは?
本当に預金残高0円になってしまったら生活できなくなるのでまずいのは誰でもわかると思います。著者は以下の観点で“預金残高0円“を推奨されています。
- 不安を漠然ととさせたまま預金が口座に眠ってしまっている
- 所詮預金残高は数字に過ぎない
- 使って初めて価値が生まれる
- 生活費のための口座は給料日直前に0円にして運用の種銭にする
毎月の住宅費とか食費とか通信費の引き落としにいる分はきっちり確保した上で、あとはお金に働いてもらいましょう(もしくは本書でいう“いい支出”に使ってしまおう)というのが意図です。
国民皆保険制度なのに過剰に民間保険に入ったり、年金をもらっているのに年金すら貯金に回そうとしたり(それいつ使うの問題)と日本人は可視化できる不安すら可視化しないで「不安だ不安だ」といってる傾向があります。
いる分はいる分、それ以外はそれ以外できちんと分けることがお金で不幸にならないための管理の1条件と言えます。
お金に関する面白い指摘事項が多々
この本のいいと思ったところ
- お金に関する鋭いツッコミに富んでいる
- お金に囚われないで生きていくためのエッセンスが揃っている
先ほど紹介した事項以外にも「そう言われたらそうだ!」こう思うことが多々ありました。
- 支出はいい支出と悪い支出の2種類管理でOK
- 日本の会社員は労働収入というより権利収入
- 大昔、田んぼをかりて年貢を納めていた農民と現代の会社員は本質的には同じ
お金に対する新たな視点、気づきを得られます。
貯める前に足るを知れたら
漠然と不安を抱えているのはいくら自分には必要なのかわからないから。
ざっくりと「安全にFIREをしようと思ったら1億円必要だ」このような意見をよく見かけますが、これも1億円(資産収入に換算すると年間300万円相当)必要な根拠がふわっとしているのでレベル感は同じです。
自分ならいくら必要なのか、いくら分働いたらいいのかが分かれば余計に稼ごうとする必要性は消滅しますし、余計に稼げてしまってるならさっさと使うなり将来の稼ぐハードルを下げるなりに活用するまでです。
自分はどうしたら「足る」のか検証したので目標が決まってますしプランも練れています。根拠を伴った貯蓄額なり貯蓄率になっているわけです。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中10点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- お金に関するストレスから解放されたい
- もっと自由に生きたい
自分で決め込んで可能性を狭めているもの多々あると思います。実は生きていくだけなら週3勤務でもいいかも知れない、時短勤務でもなんとかなる。これに気づければ仮に会社勤めを続けるにしてもいい方向に態度をあらためることにつながります。
お金とうまく向き合うきっかけになるでしょう。