この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『超速でわかる!宇宙ビジネス 図解』です。
宇宙でビジネス??宇宙ステーションで実験をしたり月や他の惑星に探査機を放り込んだり地上にあるでっかい望遠鏡で観測をしたり・・・そんなイメージでしょうか。
実際は天気予報、カーナビやGoogleマップを使うときに必須のGPS機能を利用するために宇宙に打ち上げた人工衛星が大活躍しています。そして今後宇宙分野の事業規模はますます大きくなるとされています。
テスラのイーロンマスク氏は「スペースX」で民間ロケットを打ち上げまくってますし、近い将来ZOZOTOWNを創業した前澤友作氏が宇宙旅行にいくことはご存知の方も多いでしょう。こういう動きが拡大するということですね。
本書は上記紹介したような宇宙ビジネスをさっぱり知らないという方のための入門書です。
- 宇宙開発の歴史
- これからの宇宙開発のありかた
- 宇宙ビジネスで実現すること
- 宇宙ビジネスに関わる人
- スペースポートによる新しいまちづくり
- 動き出している宇宙ビジネスの具体例
宇宙ビジネスで実現することはこんなこと
宇宙ビジネスの具体例は一部上述しましたが、ここでは3章で言及されている内容の一部を紹介します。
- 衛星が基地局になる宇宙インターネット網
- 宇宙でのものづくり
- 資源(エネルギー)調達
- 宇宙旅行
衛星を使うインターネット網は楽天モバイルが導入しようとしています(参考:日経XTECH 楽天「常識外れ」なスペースモバイル計画、衛星とスマホ直接通信)。2021年時点でも鋭意基地局設置を進めていますが、山間部や離島などカバーしようと思ったら衛星の方が割がいいのかもしれません。
宇宙旅行としてあげられるのは
- サブオービタル旅行:一瞬宇宙の定義にあたる地上100kmまで上がってすぐに戻ってくる
- 地球周回旅行:数日間の宇宙滞在
- IIS滞在:今後民営化された場合に実現予定(知らなかった!)
- 月周回旅行:前澤友作氏が行くのと同じ(かも)
の4つですが、もし宇宙エレベーターが実現したらそれを活用した宇宙滞在もオプションとして加わるでしょう。
より身近になる宇宙の世界
この本のいいと思ったところ
- タイトル通り「超速」で理解できる
- 小学校低学年くらいでも読めるような分かりやすい&可愛いイラスト
いつも新書ばかり読んでいるのでたまにはイラスト付きもいいかと思って読んでみましたが、イラスト最強ですね笑。宇宙=難しい、謎なイメージでも視覚情報さえあればこんなにするっと理解できる者かと思いました。
流星群とか皆既月食の時しか宇宙のニュース見ない人でも楽しく読める内容です。
本書の内容に関連して思ったこと
身近になるかどうかはひとえにコスト。一瞬の宇宙旅行(上記①のパターン)でも数千万円かかると聞いたことがありますし、前澤さんの月旅行に至っては100億円単位。
まぁ月は仕方ないと思いますが、ビジネスとして裾野を広げようと思うならそんなに年収の多くない一般人でも貯金をがんばったらなんとか手の届くレベルである必要があります。
一瞬旅行なら1000万円、宇宙ホテルなら4〜5000万円ぐらいに収まってくれると一庶民としてはまだ目標設定として頑張りがいがあるなと思います。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中10点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- ワクワクする話を知りたい
- 宇宙はなんとなく好きだけど難しそうな印象がある
今年いくつか読んだ宇宙関連の本で一番面白かったかも。個人的おすすめの1冊に入りそうです。