この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『2021年以後の世界秩序 国際情勢を読む20のアングル』です。
2021年は昨年から引き続きコロナ禍が続いていますが、世界情勢はというとどんどん中国の勢いが大きくなったり、アフガニスタンからはアメリカ軍が撤退すると思ったらタリバンが政権を軍事力で持って奪うなど中々落ち着くような状況にはなりません。
日本は戦争が約70年起こっていないという点では大変幸せな環境ですが、いつ何が起こってもおかしくないですし戦争が起こらなくても海外での出来事が日々の生活に大きく影響する可能性もあります。
本書では、そういった注目すべき国際情勢を20の観点から解説しています。
本書の構成は以下の通りです。20個ありますけど、全部が全部興味あるわけじゃないので結構読みとばいちゃいました、自分は。
- アジア中心の世界線
- アメリカ・ファースト
- ポピュリストの政治活動
- 中国による国際機関の席巻
- コロナによる国家のあり方の変化
- 気候変動問題
- 中南米への中国の介入
- ロシアゲート疑惑
- アメリカ大統領選※当時はバイデン氏の当選が決まったばかり
- 大統領選後のアメリカ国内問題
- 司法から見たトランプ氏の問題点
- Gゼロ(絶対的な権力がない状態)
- 米中関係の今後
- 中国の核開発問題
- 北朝鮮の核開発問題
- 地政学から見たインド
- 世界(アジア)で進行する3つの人道問題
- 中東におけるストロングマンの影響
- 中東和平
- アメリカ対イラン
不思議な立ち位置のインド
ざっくりした世界の関係というと
- アメリカ側:日本、韓国(でも日本と韓国で見ると関係は×)
- 中国側:featロシア、北朝鮮
少しヨーロッパは距離がある印象です。ヨーロッパはヨーロッパで一括りといった感じ。
その中で近年中国と同じようにイケイケどんどんで発展しているのがインドです。このインドはというとアメリカと中国のどっちに付いているのか、付く気があるのかはっきりしない不思議な国です。
- 地理的には日本とインドで中国を挟む格好=アメリカについてくれれば包囲した形になる
- アメリカからもロシアからも武器を購入している
- 中国メーカーの使用を禁止していない(主にファーウェイ)
日本は個別にインドと仲良しになろうとちょくちょく外交のニュースも聞きますが、果たしてどうなるやら。
インドは優秀なエンジニアを数多く輩出していることで有名です。単に優秀ということだとインドでは二桁掛け算まで暗記でできるというのも有名ですね。
そうなるとアメリカ、中国、ロシアのどこにつくというよりはインドはインドで独立して発展する未来もあるのかなという気がしています。
再認識する日本にいることの幸せ
この本のいいと思ったところ
- 細かな海外情勢を取り扱っている(普通にニュース見てたら知ることができない)
- 世界のメガトレンドがわかる
メガトレンドがわかって何になるのかイメージつかないかもしれませんが、たとえば新疆ウイグル自治区の問題では当地で作られたものは買わない運動が起きましたよね。
中東で何かあったら原油価格は上がるかもしれません。
全てそうならなくても、巡り巡って自分の生活につながりうる前提下では、このような情勢を知っておくことは決して損にはなりません。
本書の内容に関連して思ったこと
日本は平和ボケしていると言われます。自分は平和ボケしてる自覚ありますね・・・。
で、上記のようなことを把握しておくことはもちろん重要(だから読んだんですけど!)なんですが、それ以上にまずは日本で平和にのんびり暮らせることは幸せであると知っておくことが肝心です。
税金の話とか政治の話とかごちゃごちゃニュースにはなりますが、もしもっと大変な状況(デモとかクーデターとかある世界)ならこんなのはニュースに上がってきません。そういうことが報道されてるってことはそれだけ平和な証拠です。
せっかく平和な国で暮らせている以上はその環境をフル活用してやりたいことはやり切るとか、怠惰な生活はしないといった姿勢であるべきかと思います。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中7点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 世界のトレンドを押さえておきたい
- 海外のニュースも理解したい
世の中はどんどんグローバルになっています。日本にいるから関係ないなんて言わずに積極的にアンテナを張っていきましょう!