この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『0メートルの旅 日常を引き剥がす16の物語』です。
このブログで紹介している本はほとんどが新書や技術面の解説書など教養の側面が非常に強いです。
が、本書にはそれを一切期待しないで読みました。今年は旅行によく行ったので旅がキーワードになっている本を読んでみたかったんです。
本でわざわざ旅行記?って思うかもしれませんが、どんな行動をして何を感じたかを知れることは旅の位置付けを再確認するうえで有効だろうというのが自分の考えです。
書籍の構成
本書は表紙を見てもらったら分かる通りで著者の旅のエピソードが綴られています。
- 海外旅行に関するエピソード
- 国内旅行に関するエピソード
- 近所の”旅行”に関するエピソード
- 家での”旅行”に関するエピソード
最終章は新型コロナウイルスの感染拡大を受けていわば”仮想旅行”をして得られた経験について書かれています。
本書で紹介されていたエピソードの一例
教養本ではないのでこんなのがあったよという認識だけしてもらったらOKです。
- ダーツの旅的なノリで行ったイスラエル旅行
- エルサルバドルという耳馴染みのいい国に関わるためにサッカーの代表戦を見に行った仙台旅行
- バックパッカー旅行をするために行ったのに開始早々バックパックを盗まれたモロッコ旅行
旅行は非日常体験であると自分は定義しています。
日常では絶対起こらないことはいいこともあれば、上記バックパックが盗まれるような悪いこともありますが、こういうエピソードがあると行った本人にとっても実のある経験となって今後に生きると思います。
感想などなど
この本のいいと思ったところ
- どう行動するかの重要性を再認識できる
- 知らないことがたくさんあることに気づける
旅行行けばいい話ではありません。ありませんが、
日常生活の世界だけで生きているとそれが全てである、それが常識であるという誤解をしがちです。
例えば、雪が降らない地域にしかいない人にとっては信号は横向きが常識かもしれませんが雪国では縦向きなので雪国に行くとその知識は非常識です。
本書は旅行記なのでこの国はこうだった、こんな人に出会ったということが書かれていますがよっぽど旅行に行ったり外部の情報を取り込んでいない人はほとんど知らない情報でしょう。
「自分は知った気になっていた」「まだまだ知らないことがあるんだ」こう思うだけでこれからの生活の一つ一つの行動の変化につながり、本書を読んだ価値が生じます。
本書の内容に関連して思ったこと
筆者のエピソードに比べると自分の旅行はといえば
- 日程はほとんど決めている
- 観光もそこそこに基本はホテルステイでブログやらネットサーフィンやらに勤しむ
このように不確定要素が生まれるすきまがないのでユニークなエピソードはありません。
ですが、ふらっと目に入るもの、聞こえてくるものは日常(これは旅行に行ってない休日も含みます)とは異なっており様々な気づきをもたらしてくれているのは確かです。
読んだら旅行行きたくなっちゃうな〜。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中9点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 毎日同じような生活を繰り返している
- ”充実した”生活を送るきっかけが欲しい
本を読むメリットは大きく以下の2つと思っています。
- 専門知識についてその道のプロが論文や文献を平易な表現でまとめてくれている=自分で調査する手間の省略
- 先人の経験を知れる=同じ失敗をしないで済む、成功への近道ルート
本書は後者として十分に活きる内容です。決してお堅い本ではないのでいっつも頭使う本ばっかり読んでいる人にこそお勧めしたい1冊です。