【2021年読書レビュー】極上のおひとり死

ブックレビュー

今までは毎月読んだ本をまとめて紹介していましたが今月からは1冊ずつ紹介します。直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。

今回紹介する本

『極上のおひとり死』です。

この本の筆者は一人で暮らす方の終活をサポートするSSSというNPO法人を設立されました。他にも一人で生きる、一人で死ぬことに関してたくさん著書を出されているそうなので、興味のある方は読み比べをするのもいいかもです。

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「どこで、どう死ぬか」は神様の領域だが、「どう生きるか」は自分で決められる。死を考えることは、生き方を考えることだとわたしは思う。SSSの共同墓を建立して速いもので21年がたつ。その間に50数名の会員が亡くなった。SSSなのでほとんどの方がおひとりさまだ。 …

書籍の構成

本書はひとりで暮らす方がよい死を迎えるためにどうしたらいいのか、これまでにたくさんの「おひとり死」に関わってきた立場で解説しています。

  1. 一人で死ぬことが普通になる時代の到来
  2. 過去に関わってきた「おひとり死」の事例
  3. 孤独であることこそがいいというお話
  4. 「おひとり死」の事例からの教訓
  5. おひとり死を願う場合でも持っておくべき人間関係
  6. 後を濁さない死に方

書籍の気になった内容を一部紹介

多分おひとり死になるであろう自分からするととても他人事には思えない事例の話に半分おっかなびっくりで読んでいました。その中でも自分ができていない第5章の内容について少し紹介します。

ひとりで生きていこうという人は少なくとも自分はそうですが

  • 他人と関わるのは面倒くさい
  • 身の回りのことはなんでもできるから問題ない

って思っていないでしょうか?読んでて確かに!となったのですが、そんなことを言っていられるのは若くて体力があるうちです。

年齢を重ねてくると否が応でも体にガタはきますし、頭も衰えてきます。今大丈夫だからといって将来認知症にならないとも限りません。

そんなわけで筆者が持っておくべき関係として次を挙げています。

  • 隣人
  • 趣味のグループ
  • 地域活動のグループ
  • 地域の知り合い

リアリティのある話としてもし自分に万一のことがあったら気づくのは家族か近くに住んでいる方です。だから隣人との関係を築いておくべきというのは納得です。

家族の存在は必ずしもプラスに働くとも限らないので一歩引いたスタンスになっていました。そのほうがいいでしょうね。実家を離れて何十年と暮らしてたら 頼ろうにも頼れませんし、そもそも関係性が悪かったらかえって相続などで揉めるだけですし。

感想などなど

この本のいいと思ったところ

  • 事例が紹介されていること
  • 心得ておくべきことが長ったらしくないこと

当事者のおっしゃることは本当に参考になります。自分はなんとなく「体には気をつけているからギリギリまでは一人暮らしも大丈夫だろう」とか死ぬ直前まで今と同じような生活をついついイメージしてしまってたのですが、いい意味で注意勧告されたような気分になりました。

本書の内容に関連して思ったこと

理想は理想としてもっておいて現実に目を向けるのは重要と思いました。

本に書かれていた事例のようになるかもしれない、と考えると自分はネット関係の断捨離は全然できていないし、当然ながら遺言書も書いていません。

読んでくうちに「ひとりでいいと言いつつ、準備が足らんなぁ」と反省しました。

この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人

おすすめ度は10点満点中8点です。

この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。

読むのがおすすめな方
  • 死ぬまで一人で生きていきたいと思っている方
  • 具体的に一人で生きることがどんなものなのか実態を知らないかた

今生きている自分たちは先人の経験に学ぶことができます。少なくとも先人よりは悔いのない極上の死を迎えられると信じたいですね。

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以上でおわりです。最後までお読みくださりありがとうございました。

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