この記事のもくじ
まえがき
今回紹介する本
『こんなに変わった理科教科書』です。
本書の概要
詰め込み教育になったり、ゆとり教育になったり・・・。学校教育は定期的に学習指導要領が変わるので昔の常識は今の非常識、今の常識は将来の非常識になり得ます。
例えば本書は理科の話なので理科に関するものだと
- 今の大人にとっての太陽系惑星:水金地火木土天海冥
- 今の子供にとっての太陽系惑星:水金地火木土天海
ですよね。これはそもそもの定義が変わってしまっているので少々事情が異なりますが、まぁこういうことです。
本書では戦後70年間の学習指導要領と理科という科目で教えられる内容の変遷を辿っています。教科書にはその時々の時代の考え方が反映されているということで、自分が小学生・中学生の時はどんな考え方だったんだろうかーーというのがわかるようになっています。
- 戦後70年の理科の教科書の歴史
- 理科が難しかった時代
- 地学・生物は体験で学ぶ
- 教科書に使われる単位や言葉の変遷
- 今はもうない理科実験
- 教科書の作り方
- 理科の教え方
今はもうない自分の頃にはあった実験
みなさん、アルコールランプって知ってますか?こんなのです↓。
自分が小学生の時はバリバリ使ってまして、三脚だか四脚の下に潜り込ませて四脚の上に網を噛ませてビーカーを置いて・・・というような実験をやってたのを記憶します。
が、本書曰く「倒れやすく」「炎の調整が難しい」から使われていないそうです。確かにアルコールランプの炎の調節ってヒモみたいなやつの出す量を変えるくらいででしかできませんからね。小学生の実験なら困らないのではと思いましたが安全面を考えると致し方なしといったところでしょうか。
対して昔は使われていなかったのに今は使われているというものも紹介されていました。定期的に使われるものが変わるかもしれないというのは教える方も大変です。
あとがき
最終章にそれとないことが書かれていますが、特に理科に関しては学んで楽しいと思わせる要素があるかどうかが超重要だと思います。
知識のインプットに傾注するのもいいですが、まずは子供たちの好奇心を誘うようにしつつ、結果的に理科好きな子供が増えると理系に進んでくれる人も増えるのかなぁと思ったりします。
少なくとも自分は理科の授業が楽しみに感じていた一人です。指導要領がどんな形であれ楽しいと思える授業を小学校中学校の理科ではやっていて欲しいですね。