この記事のもくじ
まえがき
今回紹介する本
『日本一働きやすい治療院を目指したら、人が辞めない会社になりました』です。
本書の概要
厚労省によると3年以内離職率は高卒で36%、大卒で31%とかなり高い数字です。欧米は同じ会社で終身雇用されないことを引き合いに出して別に会社を辞めるのは珍しくない、と言いたくもなりますがこのデータは新卒で入った方々が分母ですし日本の場合は「可能なら定年まで・・・」と思って選んだ会社なのにこれですから意味合いが全然違うと思います。
そんな中著者が経営するのは社員満足度92%の会社です。業種は整体/鍼灸であまり儲かるイメージが湧かないのですがきっちり売上を上げて社員の給料も適正に上げられる仕組みを作ったと言います。全業種ごちゃ混ぜにしたおt機に給料がどうか、有給がどうかと言うのも大事かもしれませんが少なくとも社員満足度が高いのは素晴らしいことだと思いませんか?
本書ではその仕組みづくりの詳細を具体的に解説した本です。
- 働きやすい治療院のつくり方
- 社員の教育の仕組み
- 仕組み化で働きやすく
- 風通しをよくする取り組み
- 未来を見据えた経営
全ての会社で真似してほしい!人がやめないために気をつけていること
人がやめないようにするにはシンプルにやめる理由を潰せばいいのですが、じゃあやめる理由はなんだろうか・・・。人間関係?給料?それとも休日日数?
・・・
著者が留意しているのは仕事だそうです。自分はなんとなく「仕事は人とするんだからなんだかんだ人間関係よね!」と思っていたので意外でした。なぜ仕事に留意しているかというと
日々会社に行くのはそれが目的ではなく仕事をするのが目的だから。つまり「会社」よりも「仕事」の方がウェイトが大きいと考える
だそうです。これは確かにわからなくもないです。業種、職種によるでしょうけど職場の人との絡みがそんなになくてメインがお客様だと言うならお客様にさえ満足してもらえれば一定のモチベーションは維持できそうです。
職場からみが多いとそっちの方にも気を使わないといけなくて「お客様に喜んでもらえること≠職場の誰々さんにとっては都合が良くないこと」って言うのはあるあるです。
その前提で少しでも早く仕事での成功体験ができるように教育に力を入れているのはさすがだなぁと思います。自分が働いている会社でもそういう観点で研修を計画してくれたらと思ってしまいますね。
あとがき
本書で紹介されていたノウハウはTHE日本式な企業全てに取り入れてほしいと思えるものでした。人への投資然り、仕組み化しかり、人間関係の構築然り。
ひと昔前にはすでに大学は全入時代と呼ばれるようになっていますが、少子化が続けば自ずと人手不足になりますから働く側が企業を選ぶ立場に恒常的になるのではないかと予想しています。そうなったら人に残ってもらえるようにしておかないと働いてくれる人がいなくなるから残ってもらえるようにせざるを得ません。
そうなったらこの手の本が特別視されない、社員満足度は高くて当然・・・と言う時代が来るでしょうか?ぜひ来てほしいです。