この記事のもくじ
今回紹介する本
『サラリーマンのための起業の教科書』です。
人生100年時代、一つの会社でいつまで〜も働かせてもらえる時代は終わりになりそうです。それもあってか転職ありきでのスキルアップ(リカレント教育とか言いますね)や会社という枠組みにとらわれない働き方、つまり副業で稼いでいこうという情報発信も増えてきています。
副業といってもそれを個人事業ともしないで雑所得的にいくのか、個人事業主としていくのか、はたまた会社を起こしちゃうかがあります。「いやいや会社はいいや」って現状の自分も思ってはいるのですが、他方起業ありきで税制とか調べると「こりゃ会社員が搾取されてるのもわかるわ」というものがちらほらあります。
起業するかしないかは置いといて、いざしようと思ってから勉強しているようでは準備のためだけに貴重な時間がすぎてしまいます。「いざ」が来る時のためにあらかじめ勉強しておこう!というのが本書の趣旨です。
著者はなんと国税庁の調査官、つまり脱税とかがないかを抜き打って調べていた立場をしていた経歴があるのでかなり突っ込んだところまで本書で学べます。
- 企業する前に副業で肩慣らし
- 得する税金の話をぶっちゃける!
- 知らないと損する社会保険
- 忌々しい消費税との付き合い方
- 「法人成り」は超オイシイ
- 賢くお金を調達しよう
フリーランスが気をつけたい社会保険
最初っからフリーランスで活動している人もそうでない人も気をつけたいのがこれです。特に昨今はFIREがめちゃくそ流行っていますが、元々会社員として働いていた人が退職してというときは「こんなにお金払わないといけないの!?」となるのが社会保険です。
本書では(国民)健康保険と年金についての注意事項がまとめられています。
健康保険に対するアプローチ
- 退職前の勤務先の健康保険に任意継続で加入する方が国民健康保険に移行するより安い場合が多い
- 国民健康保険料は自治体によって違う
- 収入が不安定な時は減免制度を活用する
- 未加入である状態は絶対に阻止する
自分が知らなかったのは1点目と4点目です。なんとなく任意継続の方が高い印象があったのですが、ここは改めてチェックしようかなと思ってます。
そして国民健康保険は未加入の期間があったとき、たとえば2021年1月から加入義務があるのに手続きしたのが2022年1月だとすると未払い分の保険料は遡って払わないといけないのに払ったところで2021年の1年間に発生した医療費は全額自己負担のままだというのです。
遡って払ってくれれば還付しますよならともかく、未払い分を払って終了ってただの払い損ですよね。かといってずっと払わないでいたら全額自己負担は一緒だし、「未加入って恐ろしいな」と思った次第です。本書では正当な理由があれば支払いを免除してもらえるケースもあるとしていますが、交渉ごとですからあんまり当てにしない方がいいかなと。
公的年金に対するアプローチ
- 国民年金の納付は大前提として、年金の上積みとしては国民年金基金が第一選択肢
- ついでイデコ、小規模企業共済
- 収入が多い年に前納を活用するのもあり
ここはまぁそうだなくらいに理解していたので掲載だけ。
年金はもらえないっていう人がいまだにいます。流石に1円ももらえないという意味ではないと信じていますが、仮にそうだとしても大多数の日本人は自分で貯金するほどのスキルも生活もしていないはずなので黙って年金は納めるべきだと自分は思います。