この記事のもくじ
まえがき
3月2日に日経ビジネスで掲載されていた記事です。
現在自分が住んでいる関西のJRといえばJR西日本ですが、JR西日本はようやくというかなんというか自社内のポイントサービスの拡充やこの記事で紹介されているモバイルICOCAの導入を決めたというフェーズです。
iPhoneユーザーとしては「Apple Payはまだか〜」という感じですが、
- 元々登録済みのモバイルSuica:プライベート用
- モバイルICOCA:仕事用
みたいに使い分けるのもいいかなぁと思っているところです。特に最近は新幹線のチケットレスサービス「えきねっと」(JR東日本)とか「スマートEX」(JR東海+西日本・九州)がある中でICカード乗車するための手段としても使えるので、こういうのは複数持っててもいいかなと。
いまさらだけど、ようやくJR西日本もユーザー情報で商売する時代に
JR東日本は元々やっている
- これからは情報、データが価値をもつ時代になる
- JR東日本はSuicaによる決済の情報や移動の情報を全て一元で手に入れていて、これをビジネスに活用している
何年か前に読んでいた経済誌にはすでに書かれていたことです。何気なく「Suicaって便利やなぁ」と日々の買い物や電車移動で使っているかと思いますが、その裏では、どんな人がどこで何を買っているのかという情報がSuicaの発行元であるJR東日本に集まっていて、これを元に「こんなところに店を作ったらいいんじゃないか」とか「こんな割引商品を作ったらいけるんじゃないか」みたいな検討に使われているわけです。もしかしたら情報そのものを販売している可能性もあります。
というと「勝手に情報を使うんじゃないよ!」と思うかもしれませんが、もちろんそこはSuicaを利用する上での利用規約等等で定められている範囲に限ってです。そして、こういうのは登録した時点でまともに読んでいるかは置いといて、利用規約に我々は同意しちゃっているので文句はいえません。
まぁ、それくらい情報というのはそれだけで価値があるもので、なんとかして集められるものは集めて使いたいというのは企業の性です。JR東日本の場合は追加コストを払うことなく、勝手に人々がSuicaを使ってくれれば勝手に情報が集まってくる状態にすでになっているということです。
冒頭で紹介したモバイルICOCA導入に対する考察もこれと同じことに言及しています。JR西日本として元々ICOCAという交通系ICカードはありましたが、ただのICOCAでは個人情報(年齢とかなんとか)が必ずしも紐づいていない状態で、データとして使い物になっていなかったので、金がかかるのはわかってモバイルICOCAの導入を決めたということです。
マイナンバーカードに否定的な方へ
上記のサービスはあくまで使うかどうかが任意である点は違いますが、個々人の情報が実はあれやこれやと使われているというのはすでに行われていることです。
マイナンバーカードを否定する理由として「自分たちの情報を吸い上げて税金を取ろうとしているんだ〜」とかいう人がいますが、そういう人は性質が異なるものの民間企業のサービスを利用している過程で似たようなことはされていることを認識しておいた方がいいと思います。
それでもマイナンバーカードに抗いますか?それとも個人情報の登録が必要なサービスは一切使わない判断をしますか?ってことです。
ユーザーとして磁気式カードじゃなくなるのは単純に嬉しいのですが、反面こういうことを企業はやろうとしてるんだというのを知っておくといいと思います。