洋書で読むメリットデメリットを考える

はじめに

読書をしている方の中で英語で書かれた本を読んでいる方はいますか?

全然読みません。和書一択です。

今も昔も世界的ベストセラーと呼ばれる書籍が販売されています。世界的ということは大概は海外の方が書いている本なのでそのままだと日本人は読めない、よって翻訳版が販売されています。

例えば自分がここ1年で読んだ中だと

  • DIE WITH ZERO 0で死ね
  • FACTFULNESS(ファクトフルネス)
  • 脳を鍛えるには運動しかない

と日本国内でわりかし売られている本は日本語に翻訳されたものです。ということは当然ながら英語版も読もうとおもったら買えるし読めます(実際はそうしないんだけど)。

せっかく日本語版が売られているのにわざわざ英語のまんま読む必要はないようにも思いますが、自分はそうおもっていません。ということで今回はタイトルの通り洋書を読むメリットデメリットについて考えてみます。

洋書でわざわざ読むメリット

  • 翻訳版を買うよりも若干安め
  • 英語の勉強になる
  • 翻訳する過程で失われた細かいニュアンスを入手できる
  • 翻訳版が出るのを待たずに新鮮な状態で情報を入手できる

テンプレ

翻訳版を買うよりも若干安い

翻訳の手間がかかっていないわけですから、安くないと困るんですけどね。一例としていくつか楽天ブックスで検索した結果を示します。

DIE WITH ZEROはほとんど値段が一緒でお得感がない(というかちゃんと翻訳者に収入が回っているのか心配)のですが、ほか2つ、いずれもベストセラーですがかなりお得感があります。

1円でも安く海外のベストセラーを読みたいなら洋書で手に取るのは大いにありといえます。

英語の勉強になる

何をするにも上達するには大量のインプットと大量のアウトプットが必要です。英語の場合の大量インプットとして「多読法」が知られています。

その手段として洋書を使っちゃおうということです。どうせ読むなら型にはまった文法だけでなくて少し崩れた書き方をした文章を読む方がトレーニングにもなります。

普通に本を読むだけでも結構なボリュームになりますが、洋書で読んだら英語の読書量としては圧倒的になります。英語の勉強も読書も一挙両得で済ませたい方におすすめの読書といえます。

翻訳する過程で失われた細かいニュアンスを入手できる

まず、要約サイトや動画が上がっている中でも本全体を読むメリットは要約する過程でなくなった背景や細かい情報も踏まえながら本の内容をインプットできることだと思います。

洋書でも翻訳する過程で無理やり日本語に当て込んだ結果筆者が思っていたことが100%伝わっていないケースが発生し得ます。そこでどうするかといえば洋書のまま読んじゃえばいいというわけ。

翻訳版が出るのを待たずに新鮮な状態で情報を入手できる

価格比較で紹介したFACTFULNESSの発売日を見て貰えば一番わかりやすいですが

  • 洋書版:2018年4月3日
  • 翻訳版:2019年1月1日

と半年以上の差があります。この本の情報だけに着目すると英語が読めない日本人は英語が読める人よりも半年以上情報の遅れを抱えます。

情報の価値の1つは新しさ、知っている人が多くないことです。半年も経ったら知っている人が多くなっているので価値が薄れてしまいます。

誰よりも最新の情報を知りたい、というのであれば洋書を自ら探して読むべしですね。日本で売れる前に「これはきっと翻訳版が出ると思う」と知り合いに伝えれば情強感が出て自己肯定感も高まりそう。

洋書でわざわざ読むデメリット

都合のいいことばかり書いてもしゃあないのでここからはデメリットです。

  • 読むのに圧倒的時間がかかる
  • 翻訳で手一杯になって内容理解が疎かになりがち
  • ある程度の英語の素養が必要

読むのに圧倒的時間がかかる

この本、いわゆるFIREを最初に提唱した本として知られているFIRE界隈では有名な本です。翻訳版も出ているのですが、原著でエッセンスを吸収したいと思って英語版を購入して読んだのですが

1週間かかりました・・・。

これでも英語は平均並よりは上(TOEIC平均720〜730点で調子がよかったら800点弱)ですが、いかんせん大量に英語を読む習慣がなかったので読むだけで疲労を感じて読み進められませんでした。

普通の本は2日で1冊読むペースなのでいかに時間がかかったかはお分かりいただけるかと。メリットのところで若干安いと言いましたが、読むのに必要な時間が増える分はトントンか下手したらマイナスかなというのが個人的意見です。

翻訳で手一杯になって内容理解が疎かになりがち

1つ目の原因といってもいいのですが、英語を英語のまま理解できる人は英語が得意な方でもそうそういないと思います。

appleと言われたときに「appleはりんごだから、あの赤い果物だ」と脳内変換しているようだと既に逐一翻訳コースです。自分もそうなんですけど。

appleと言われたら「a fruit the color of which is red」とか「a food by which Newton found universal gravitation」ってなるぐらいの方だとスラスラいけると思います。

ある程度の英語の素養が必要

英語のまま出版されている本に日本語の注釈なんてあるわけがありません。なので元々のリーディング力がない人が読んでも珍紛漢紛でおわる可能性大です。

ざっくり感覚ですが、英語のテストでいうと60〜70点の力は欲しいところです。英語の勉強になるというのも素地のある方が一気に力を伸ばすために極端にボリュームの多い書物を読む手段として勧めているだけなので、そうでなければもっと短いパラグラフの文章を読んだ方が英語力向上には吉です。

洋書を読むならお金以外のメリットを重視して

ということで内容を理解しながら読もうとすると結局英語力がある程度ないと門前払いになってしまいます。しかし英語のまま読むメリットが大きいことも事実です。

少なくとも値段が安いからのところだけに期待して読むとほぼ間違いなく時間とのトータルで損になるのでそれ以外のメリットデメリットを踏まえて翻訳版を買うか、あえて英語版を買うか決めるようにしましょう。

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