この記事のもくじ
まえがき
何か面白いニュース電化記事がないかなぁと思っていたらこんなものを見つけました。
需要と供給と価格、これらの関係は超基本的なレベルで知られていますが、非常に面白い考察をしているものです。全部見たい方はネットから見てみてください3つに分かれた連載記事なのでこのブログでもその記事ごとに内容を共有します。
なぜ売り上げが下がって利益が上がる?
執筆者の主張
「売り上げから経費を引いたものが利益なんだから、なんで売り上げが下がって利益が上がるの?」と疑問に思う方もいますよね。この記事では次のように解説がされています。
- 価格を上げるほど買いたいと思う人が減ってしまうので、需要が減る=販売できる個数がへる(イメージ湧きますよね?)
- 売り上げ=販売する商品の1個あたりの値段と実際に販売できた個数の掛け算なので価格を上げすぎると売り上げが減ることもある
- 利益=売り上げー販売するためにかかった費用なので、 価格をあげれば、1個あたりの利益が大きくなる
- なので売り上げが下がっても利益が増えるケースがある
絶対ではなくて、こういうこともあるよということです。売り上げが下がりすぎたら利益も下がっちゃいますからね。
こうした傾向から執筆者は、積極的な値上げをしようぜ!と主張されています。
執筆者の言うとおりになる=値段を上げた方が利益が上がるケース
文字だけだとわかりづらいと思うので、実際にグラフに起こしてみました。まずは執筆者の言う通りになるケースです。
需要と価格の関係というと反比例みたいなグラフになるのですが、ここでは簡略化のために値段の変化幅と数量の変化幅が同じになるようにしました。例えば、値段を10あげたら販売数量が10減るみたいな感じですね。この場合の販売数量と売り上げと利益はそれぞれ次のように変化します。
執筆者の言うとおりにならない=利益が下がるケース
次も実際にはありえないと思うのですが、わかりやすくするために極端に値段の変化によって販売数量が変わるケースを設定してみました。こういう場合だと値上げをするとかえって利益が下がってしまうことがわかります。
悩ましいのは、今の状況
上記の説明自体は理解できるのですが、今の日本の状況はちょっとややこしいことになっています。何かと言うと物価高騰によってつまり販売するために必要な原価の分が上がってしまっているので、値段をそのまま販売しても売り上げ個数は変わりませんが、利益が減ってしまっている状況です。
なので、執筆者は値上げをしても大丈夫だと言いますが、経営する側からすると利益を上げるためと言うよりかは利益を維持するための値上げにしかならないのです。利益を上げるためには、執筆者が言われているようなレベル感よりも、さらなる値上げが必要になるのですが、そうなったときに利益が上がるほどの販売個数が維持できるのかどうか これが販売する側からからしたら懸念事項になるかと思います。
上のグラフで作ってみた事例でも、いくらでも値上げをしているわけではなくて、最適な値段があります。 値段の内訳が利益になのか、経費なのかは買う側からしたら知ったことではないので、そうした背景から思い切った値上げに踏み切れないと言うのは、理解せざるをえないかなと。