この記事のもくじ
- ギャンブルが好き
- 毎年宝くじを買っている
はじめに
いきなりですが、ギャンブルは好きでしょうか?ギャンブルというとざっくりしすぎ感がありますが今回は以下を取り上げます。
- 宝くじ
- パチンコ・スロット
- 競馬
- 競艇
- 競輪
これらギャンブルをかじったことがあるならば「1日で1000円消えた・・・」とか「3万円のマイナスを取り戻した!」というようなお金のでっこみ引っ込みを経験されたことでしょう。このでっこみひっこみ、トータルで見るとどうかといえば当然
「必ず売っている側が得をする」=「利用者が儲けた金額<利用者が賭けた金額」
です。そりゃビジネスなり事業としてやってるわけですから損したら何のこっちゃ分かりません。となると気になるのはどのくらい利用者に還元されるようになっているのかということ。
1億円出し合って5000万円が当選金とか配当金として支払われるギャンブルよりも8000万円還元されるギャンブルの方がお金を賭ける側としては賭けがいがありますよね。
ということで今回は主要なギャンブルの還元率を紹介します。
この手の情報は既にたくさんのサイトでまとめられていますが、自分で手を動かして確認するのも重要と思ったわけです。
種別の平均リターン
宝くじ
「3億円当たったらなぁ」「キャリーオーバー6億円・・・!!」こんな夢を抱く先といえば皆さんお馴染みの宝くじです。
ここで宝くじについて公式HPに載っている情報を少し紹介しておきます。
- 具体的な商品:宝くじ・ナンバーズ・totoなど
- 販売者:都道府県、政令指定都市
- 開始時期:1945年10月の政府第1回宝籤が始まり
戦後まもない頃がスタートというと76年もの歴史です。当時の宝くじはこんなのだったそうです。宝くじというよりはひと昔前の紙幣と言われた方が現代人にはしっくりきそうなデザインですね。
それでは本題に戻りますが、同じく公式HPでは収益(つまり宝くじの売上です)がどのように使われているかデータを公表しています。それがこちら。
お金を出した人への還元率は47.0%となります。ですから人によっては大金が当たったとか10枚買って300円だけだったとか色々ありますが押し並べると半分も返ってこない賭け事ってことです。めっちゃ割り悪い・・・。
これは「当せん金付証票法」という法律で当せん金として配るのは売上のMAX50%までと明確に定められているからです。以下当該部分を引用します(参照元は総務省 宝くじ関係法令)。
(当せん金付証票の当せん金品の限度)
第5条 当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額(加算型当せん金付証票にあつては、その額に加算金(第2条第2項の加算金をいう。以下同じ。)の額を加えた額)をこえてはならない。
収益が公共事業に使われていることからもよく「宝くじを買うことを税金を払うこと」と喩えられますがまさにその通りと思います。
パチンコ
ギャンブルに溺れるかたの代表的な溺れ先、それがパチンコですね。パチンコは宝くじと違って列記としたビジネスなので会社単位で変わってしまいます。そこでわりかし有名どころの決算書からの推定となりますが以下の通り示します。
上記は売上原価/売上高で計算しています(といいつつダイナムの場合は載ってなかったので貸玉収入(売上とみなす)からパチンコ収入を引いた分を還元額とみなして計算しました)。
売上原価にはお客さんへの還元だけでなくパチンコ台の端末代金も含まれているので全てを還元扱いするのは過大評価になるのですが、内訳を調べようもないのでここでは売上原価=還元額とさせてもらいます。
この3社だけでいうと80%以上はあるといえそうです。パチンコというと浪費なイメージがありますが利用者への還元という観点では宝くじよりもよっぽどマシといえます。
競馬
競馬で聞いたことがある組織といえばJRAがあります。ここでは決算情報から「勝馬投票券諸支払金」/「勝馬投票券収入」で還元率を出します。
ちなみに。JRAも宝くじと同様に公的な組織です(詳しくは公式HPを確認下さい)。これは以下の組織情報を見れば一目瞭然です。
政府全額出資という時点で公的であることがわかります。また、サイト名が「go.up(政府関係のドメインはこれです)」であることもヒントになりますね。
さて、本題に戻りまして過去5年間の還元率は以下のとおりです。
- 2020年度:75.6%
- 2019年度:75.7%
- 2018年度:75.6%
- 2017年度:75.5%
- 2016年度:75.4%
なんだか数字が綺麗すぎますね・・・。ここで察しのついた方はさすがです!
これまた宝くじと同様に馬券を買うときには払い戻し率(ここでいう還元率)が固定で決められています。
あとはお客さんがどんな割合で買うかで若干変わるということです。宝くじよりも還元率は◯ですね。
競輪
こちらは公的財団法人JKAの公式HPで売上のわかる情報(損益計算書)が載っていなかったため法令だけ紹介しときます。
競輪の払戻金(還元率)については自転車競技法(参照:e-gov)の第十二条に規定されています。上限に関する情報が出てこないのですが下限は70%であることがわかります。
競輪施行者は、勝者投票法の種類ごとに、勝者投票の的中者に対し、その競走についての車券の売上金(車券の発売金額から、第十四条第六項の規定により返還すべき金額を差し引いたもの。以下同じ。)の額に百分の七十以上経済産業大臣が定める率以下の範囲内で競輪施行者が定める率を乗じて得た額に相当する金額(重勝式勝者投票法において次条第一項又は第二項の加算金がある場合にあつては、これに当該加算金を加えた金額。以下「払戻対象総額」という。)を、当該勝者に対する各車券に按あん分して払戻金として交付する。
競艇
こちらも実績がわかる資料が見当たらなかったため法令だけ紹介しときます。
競輪の払戻金(還元率)についてはモーターボート競走法(参照:e-gov)の第十五条に規定されています。上限に関する情報が出てこないのですが下限は75%であることがわかります。
施行者は、勝舟投票法の種類ごとに、勝舟投票の的中者に対し、その競走についての舟券の売上金(舟券の発売金額から第十八条の規定により返還すべき金額を差し引いたもの。以下同じ。)の額の百分の七十五以上国土交通大臣が定める率以下の範囲内で施行者が定める率に相当する金額を当該勝舟に対する各舟券に按分して払戻金として交付しなければならない。
投資とギャンブル
まとめ
以上まとめるとこうです。並べると際立つのが宝くじのぼったくり感(ぼったくりとは書いてますが収益はパチンコを除けば公共事業に使われているので、悪い話ではありません。利用者からしたら、という話ですよ)
- 宝くじ・・・47%
- パチンコ・・・80%
- 競馬・・・75%
- 競輪・・・70%
- 競艇・・・75%
ギャンブルもいいけど株はいかが?
これは個人的な意見ですがマイナスサムゲーム(利用者全体で見ると必ず損をする)ものにお金を投じるなら会社の成長に賭けられる株を買ってみるという選択肢も検討してもいいのでは?と思います。
「株は紙屑になるかもしれない」「短期売買だと10%とか20%とか大損するかもしれない」という指摘があろうかと思います。
それはそれで正解ですが、じゃあそれを言ったら今回紹介したものは平均的にいうと25〜50%紙屑にお金を払うことになってるので同じです。
あくまでギャンブルにお金を使う代替としてなので一般的に薦められている王道の投資じゃなくてもいいと思います。
- 自分が好きなゲームを作っている会社
- 自分がよく使っているサブスクサービスを運営している会社
- 自分が好きな観光地で経営しているホテル
など趣味趣向に応じて買えば株価が上がる下がるのギャンブル要素を楽しめるだけでなく、王道の商品を買うよりもよっぽど
- お気に入りを応援できている、企業の所有者になったという満足感
これを得られます。仮に数10%損して損切りすることにするとしてもギャンブルよりよっぽどマシじゃないでしょうか。ぜギャンブル好きなら株も選択肢に入れてはどうか、これが自分の意見です。