この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『まちづくり幻想 地域再生はなぜこれほど失敗するのか』です。
地方創生!東京一極集中の打開!
こんなこと言われて何年が経ったでしょうか。これと言って一極集中がなくなった実感もなければ地方が創生されている実感も湧きません。
その原因を著者は「地域の多くの人たちが「まちづくり幻想」に囚われているから」としています。タイトルままですね。
本書ではまちづくり幻想の具体的な事例を踏まえて、本当のまちづくり、地域おこしをするためには官民、個人と組織で何が必要かで締め括られています。
- コロナ禍で地方移転が進むというのは幻想
- 地方創生に関する勘違い
- 地域の人間関係の闇
- コンサル依存は失敗まっしぐら
- まちづくり幻想に囚われない行動
まちづくりしたければ、すべきことはこれ!
本書の最後では官民&個人と組織&外部の立場の5つに分けてできることが何なのか示してくれています。以下のような事項です。
- 人任せにしないで自分たちで計画を練る
- 公的機関であっても投資するためのお金は稼ぎに行くスタイル
- その地域に根ざした企業が中心となっての経済の下支え
- バイローカルとインベストローカル
- 移住するなら先駆者がいる場所を選日、かつ、すぐに移住しない
個人関与が大きいのは最後の2つかと思います。バイローカルとインベストローカルは自分が足元やっている/やろうとしている
- 東北6県にふるさと納税
- 東北6県の何かを買って応援
に通ずるものがあります。移住のことは正直考慮できていなかったのでとても参考になりました。外部から応援するだけなら今のままでもいいのでしょうが、その地域で活動するならあらかじめの根回しというかツテを持っておかないといけないのは至極当然ではあります。
現実を見つつ、未来に夢を見つつ
この本のいいと思ったところ
- お花畑思考を一掃できる
- 地方が活性化するために自分ができそうな行動のヒントになる
ゆくゆくはライフワーク的に地方創生的なことをしたいと考えていた身としては「こんな思想はあかんのか!」という学びが得られる本でした。
うまく行きたいなら失敗を先に知っとかないと二の舞です。幸い?にも地方創生とまちづくりに関する失敗あるあるは本書で十分に身に付きます。
本書の内容に関連して思ったこと
なんとなく人が増えて、一人一人がマンパワーを割けばそこそこの活性化はされるんじゃないかと思っていましたが現実は甘くないですね。
総人口というパイが減っていく中でどうやって活性度合いを維持していくかは非常に悩ましい問題になりそうです。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中8点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 地方創生に興味がある
- ボランティアやクラファンなどをしようか検討していr
一億総活躍社会のためには都会だけではなくて地方も盛り上がらないといけません。マストです。
これからの日本のまちづくりを考える上で知っておきたい要素を本書で抑えた上で具体的な行動を練るのが良さそうです。