この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『人間の器』です。
「あの人は器が大きい(小さい)」このような言葉をたびたび耳にします。
ところでこの「器」あなたは何をイメージしますか?寛大さ、奢ってくれる頻度、聞く力・・・など色々です。
本書は人間の器に関する著者が思っていることが書かれています。
本書の構成は以下の通りです。
- 人間力をどう高めるか
- 仕事を通じた人間の器の形成
- 老年期の生き方
- 自分のいいところに注目した生き方
人間力を高めるについて
自分にとって学びの多かった1章の話からいくつか紹介します。
- 空気を読む≠周りに従って行動する
- 眼に見えていないが存在するものの方が圧倒的であると自覚する
- ベストを尽くした場合は反省不要
- 習慣になってしまっているものは一度徹底的にやってみると◯
空気を読んだうえで「でもみなさんとは違うことします」って中々言えませんが、確かに空気を読んだからといって合わせる必要はないんですよね。こんな視点はありませんでした。
習慣の話は共感できます。例えばケーキが好きで毎日食べてしまうのをやめたい、そんな時は毎食お腹いっぱいになるまで食べてみると「もういいや」ってなって全く食べなくなるなんてことがあります。昔好きな食べ物だったのに今は食べていないものがあるならそのパターンかもですね。
知らないことを知る、知っておく
この本のいいと思ったところ
- 人生経験に基づいている
- 腰が低い
本を書くくらいだと「俺はここまでやってきたんだ!」とついつい自慢語りになりそうですが、著者は冒頭で『「あなたの器はそんなものか」と思ってもらえたら幸い』、「つねに未完成な人間であるというスタンスこそ努力のしがいがある」このようにおっしゃっています。
80年も生きてこられてこの姿勢があるからこそこのような本を出せる経験、思考に行きつかれたのだろうと思います。
本書の内容に関連して思ったこと
これでいいやと思ったそのときが成長の終わりです。もう自分は知っている、言われなくてもできる・・・。このような言葉が出ると当該の分野に関してはこれ以上の伸びはありません。
本書で指摘されているように、世の中には自分が知っていることよりも知らないことの方が圧倒的に多いです。ある分野に限定したら知っていることの方が多いかもしれませんが全てではないでしょう。
『まだまだ知らないことがある』『もっと成長できる』この感覚を持って生き続けることが人間としての器(これは冒頭で自分が紹介した複数の意味をはらんだ広い意味です)を広げる鍵だろうと結論づけました。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中9点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 器の大きい人間になりたい
- 先人の知恵を拝借したい
お金の勉強もすればするほど「ここってどうなってるんだろう」「あれはどうなんだろう」とどんどん知らないことが明るみに出てきます。常に学ぶ姿勢を持って生きていきたいですね。