この記事のもくじ
まえがき
今回紹介する本
『がん劇的寛解 アルカリ化食でがんを抑える』です。
本書の概要
まだアラサーなのに癌の本ばっかり読んでるなぁと思って振り返りますとこのブログの読書レビューで癌に関する本は6冊目です。でもいつかかるか分かりませんし、かかってから本を読み漁るのって後手な感じがするので予習みたいなもんです。
癌というと「2人に1人がかかる」なんて言いますが、正しくは「一生のうちで癌と診断される人の割合は2人に1人」なんですね。まるで20歳でも40歳でも60歳でも等しく2人に1人かかっているかのような言い回しで保険への加入を勧める某業界の方々がいらっしゃいますが、これは半分正解で半分間違いというわけです。
じゃあいつ癌にかかるかといえば国立研究開発法人国立がん研究センターでまとめている統計にこのようなグラフがありまして高齢になるほど確率が上がります。これがもっと若い年齢で・・・だと考えものですが罹患率が高い年齢って日本人の寿命と近しいので癌のせいで早死にすることって多分なくて自分の寿命の結果として癌が現れてくると思うと少々気は楽かなぁと思います。
とはいえ、癌になった結果としてQOLが下がるような暮らしをしたくないのもこれまた偽らざる感情。勉強しなくても「標準治療」というものは受けられるでしょうが、それとは別のオプションとして多少なりともエビデンスがあるような治療法は知っておきたいと思って読んだ次第です。
標準治療の対比というと民間療法があって、よく「インチキ」とか「何の根拠もないデタラメ」という声がされます。著者自身、がんを経験した医者で標準治療を完全否定はしていませんが疑問点があるとのこと。根拠のある第3の治療法には肯定的な立場を取られています。
本書の内容も著者が述べている範囲では根拠がある治療法ということなので一読の価値はあるかと思います。
- 標準治療の負の側面
- 寛解事例から学ぶべきこと
- 癌の正体
- 癌の発生と転移の仕組み
- 癌の原因
- 寛解するための要件
- 寛解を目指す上でのパラメーターと目標
- がんを大人しくさせる食事療法
- 著者による治療と寛解事例
要は野菜たくさん糖質控えめ肉も控えめ
本書ではがんを寛解状態にするための目標となる項目を5つ紹介しています。その中の1つは通院してモニタリングするという趣旨ですが残る4つは食事と栄養に関する話に帰着します。つまり本書で書かれていることでいますぐ実践できることというのは食生活です。
じゃあそれって具体的に何?というのを8章で紹介しているのですが、要約すると見出しの通りです。これって標準治療を勧める薦めないはさておいて病気にならないための食事法として紹介されているものですよね。
これを見た時には「あっ結局そうなるんか」と思いました。肉は賛否両論あるものの糖質をたくさんとった方がいいなんていう方はどこにもいない(糖質制限に反対している人ですら「玄米や全粒粉など良質なものを適量」ってよく言ってます)ので、もはや糖質については論じる必要もないといったところでしょうか。
何冊も健康のための食事法みたいな本を読んできましたが野菜と魚を否定しているものは1回も見たことがありません(コーヒーや玄米、ナッツなどは条件付きだったり賛否両論あったりします)ので迷ったら野菜と魚をせっせと食べといたらいいのかなぁと思ってしまいますね。
あとがき
こういう時に効いてくる「お金」
なんで最後の最後にこんなこと言うんかってことですが、この手の本に書いてあることを忠実に実践しようと思うと
お金💰
がかかります。お米やパンの方がそれ以外よりも安いですし、穀物を除いても肉の方が魚や野菜よりも安かったりメガ盛りパックなどで特売されやすいです。あと、この本の話ではないですがMCTオイルやグラスフェッドバターを使う「完全無欠コーヒー」なんかも食費が爆あがりです(過去経験あり)。
健康に自己投資なんて言いますけれ、生活するのにアップアップな状態だととても自己投資する余裕なんてないのでむしろ不健康になる側の食生活になりがち。
資産形成の種銭を用意するために収入を増やす、支出を減らすというよりも前に健康を保つためという観点で収入を増やす、支出を減らすことを目指すしたいですね。