【2022年読書レビュー】年収別貯めている100人の家計

まえがき

今回紹介する本

『年収別貯めている100人の家計』です。

本書の概要

貯めるためのノウハウはいくらでも巷に転がっていますが、結局どれから手をつけようかと決めかねてしますと肝心の目的を達成できません。そんな時に役立つのは節約の話に限らず「先人の真似をする」ことです。

本書、というか本雑誌はタイトルの通りで年収別にいくら貯めているか、どうやって貯めているか、収支の内訳、家族構成も載っていて自分が参考にするなら誰々さんのだな!というイメージを具体的に持つことができます。よって実例をもとに節約を実践したいというかたにはおすすめです。

ただし!この雑誌の載っているのは子供がいる世帯だけです。結婚はしているけど子供はいないとかそもそも一人暮らしの方のケースは1つも載っていないのでご注意を。

本書の構成
  • 年収100〜300万円
  • 年収400万円
  • 年収500万円
  • 年収600万円
  • 年収700万円以上

内容を見て自分が思ったこと

100世帯の事例を事細かに見たわけではないですが、一通りは目を通して率直に思ったことです。

節約方法自体はありふれたものだけ、要はやったかやってないか

雑誌で紹介されたからといってその方々がブレークスルー的な節約方法をしているかというとそんなことはありません。

  • 格安SIMに切り替える
  • 1週間や1ヶ月単位で各費目で予算を決める
  • ポイ活をする
  • ちゃんと家計簿をつけて無駄を洗い出す

など誰でもできることばかりです。稼ぐことについてはその人のセンスとか能力に依存すると自分は思いますが、貯めることは別。やろうと思えば誰でもできます。やるかやらないか、だけです。雑誌で紹介されていた方々は実践していただけです。

年収低い世帯ほどなぜか共働き少なめな感じ

自分が特に気になったこと2つのうちの1つです。本雑誌から年収別に専業主婦の世帯をカウントしてみました。

  • 100〜300万円:7/20
  • 400万円:9/25
  • 500万円:7/25
  • 600万円:2/15
  • 700万円:2/15

このご時世、いつ解雇されるか、給料も減らされるか、税金を増やされるかわからないのに年収高い世帯ほど就業形態や金額はともかく共働きをしていて、年収低い世帯ほど夫だけ働いて(しかも低年収)妻は専業主婦。

ひとり親家庭はどうしようもありませんが、節約しないと将来的なお金が足りないとわかっているからこそ節約をしているはずなのに「でも自分は働きません」ってどういう思考回路なのか。事例の中には明確に「お金よりも時間を大切に」と表明している方もいます。これなら納得です。でもそうじゃない人の意図はいかばかりか。

全部女性主語

今の時代、旦那さんが家計管理をしてたっておかしくないはずなのに何故か紹介されている100事例全ての家計の管理者が妻の方です。

そのせいかわかりませんが、お金の使い方に関する基本的な考え方もみなさん似たような・・・な感じでした。男性目線でその家計のバランスでいいと思ってるのかのメッセージが全く出てこないので果たして家族全体でオーソライズされているのか引っ掛かります。

節約も大事だけど限界あり

残酷なことを明記しておきますが、

  • 年収200万円なら生活費0円にしても最大200万円までしか貯められない
  • 年収400万円なら生活費200万円でも200万円貯められる

どう考えたって後者の方が選択肢も多くて生活満足度が高まる可能性が高いでしょう。わざわざ前者のケースを書いたのは「年収以上の貯金は絶対できない。結局はいくら稼いでいるかがスタート地点だ」ってことをわかってほしいからです。

この雑誌の事例で言うと年収100〜300万円の層はその辺をわかってるとはあまり思えませんでした。わかってたらパートで月に1万円でも2万円でも、なんなら家族全員の生活費は無理でも自分の食い扶持くらい稼ごうと思うけどなぁ、自分なら。

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