この記事のもくじ
まえがき
今回紹介する本
『老後の心配はおやめなさい 親と自分の「生活戦略」』です。
著者は荻原博子さん。知ってる人は知ってますよね。具体的に言うとAbema TVで某ひろゆき(某になってない)とNISAのことで大激論になった上で「この女性は何言ってんだ」「これでも本当にファイナンシャルプランナーなのか」と悪い意味で名が知れています。
そういうタイミングで毎月買う本を探していたらちょうど目にして「最近燃えてる人だ!」と思い立ってチョイスです。ちなみに自分は過去にこのかたの本を読んだことがあって、丁重に批判をさせてもらってます。
今回もどんなぶっとんだ意見が書いてあるのかなぁと楽しみにして読みました。
そうは言うものの本書のトピックスは老後と介護のお金の問題。早死にしない限りは誰にも等しく訪れるものです。一個人の意見を目にしておく、と言う点で悪くはないでしょう。
- 親は、意外に金持ち
- 親のお金を守りましょう
- 親が元気なうちに相談しましょう
- 親の介護は心配しない
- 親のお金を知りましょう
- まずは年金を知りましょう
- 「現役」のあいだにやっておきましょう
- 「老後」のためには、おやめなさい
- 老後資金は、いくら必要でしょう
- 劇的に変わる「あなた」の老後
本知れば心配は軽減
あんまり悪く言うのもなんなので本書に書いてあった有益そうな情報を紹介します。
ふるさと納税で親の見守り
ふるさと納税といえば食べ物や旅行券など魅力的な見返りをもらえる制度(一応は寄付ですけどね)ですが、人の見守りをしてくれるという返礼品もあるそうです。その一例が
- 千葉県袖ヶ浦市、一宮町:ヤクルトの配達を兼ねて様子を見てくれる
- 兵庫県高砂市:新鮮な野菜を届けながら様子を見てくれる
です。「様子を見てくれる」というのがどこまで見てくれるのかよく分かりませんが、ふるさと納税で対応してくれるなんてなかなか便利だと思いませんか?
お薬手帳で薬代が安くなる
ちゃんと条件があるようです。気になって調べてみたらトップページに出てきたのがこれでして、薬局の規模やその薬局の利用回数、また年齢によっても安くなる程度が変わるとのこと。
本来的には現在に至るまでの服薬の履歴をたどるのが主目的のはずですが、おまけ的にでも安くなるならありがたいですね。
介護は案外お金がかからない
書いてあるまんま出しますが、
- かかりそうと思われている金:1人あたり3,000万円
- 実際にかかっている金額:平均581万円
正直これに関しては基準の3,000万円という値がおかしい気がしますけどね。老後2,000万円と言われて「そんな金額用意できるか!!」と言ってるような人たちが一人3,000万円を用意できるわけがないでしょう。
て考えたら「581万円だから安いよね!」とはならないと思います。
あとは長く働けるようなスキルアップをするとか使える制度は使い倒すとかベタなやつももちろん紹介されていました。そして、投資は毎度恒例否定されていました。今回はどういうのかと思ってたらこんなことが。
”この30年の間には、アメリカのニューヨークやワシントンで同時多発テロが起き、ユーロという共通通貨を使う巨大経済圏がヨーロッパに出現し、リーマンショックが起き、東日本大震災が起き、世界中に新型コロナが蔓延するといった、誰も予想できなかったことが起きています。”
・・・
いや、それを含んだ上でマイナスになってたならともかく20年30年ちゃんとした金融商品を持ちっぱなしにしていたらほぼ例外なくプラスになるという過去の実績があるわけでして・・・。あっ、例外というのは例えば日本ですね。バブル崩壊直前に買ってた分は今でもマイナスです!!
本当に投資からみが嫌いなんだろうなぁとよくわかる主張ですが、じゃあ現金で持っとくかと言ったらその時点でインフレに負けることは決定です。それでも現金を信仰するのか気になるところです。