この記事のもくじ
ESGとかSDGsという「流行り」
いま、規模に関わらず「我々はESGやSDGsに配慮した経営計画のもと事業展開をしています!」という企業が多く存在してます。勤め人であれば「うちの会社もESGとかSDGsとか言い始めたな・・・」と実感されていることでしょう。
そうでなくてもこんなバッジをつけているを目にする機会は増えたのではないでしょうか?
何かあればESG、SDGs。マリトッツォとかタピオカと一緒とは言いませんがもはや流行り言葉のようになっています。
- ESGとは次の3つをまとめたもの。企業が経営をする上で必要な観点と言われれている。
- Environment(環境)
- Society(社会)
- Governance(ガバナンス、企業統治)
- SDGsとは国連が定めた17の項目で構成される
- Sustainable(持続可能な)
- Development(開発)
- Goals(目標)
ESG、SDGsと投資
2022年6月時点でESGにまつわる投資信託は楽天証券で79件
そうした時代の流れを受けてかこれらにまつわる投資商品が出回っています。これは2022年6月時点で楽天証券の投信スーパーサーチで検索をかけたものですが、ESG絡みで79件です。画面の通りですがフィルタにESGの乱がわざわざ設けられています。
初めて知りました。
どれをみてもエコとかグローバルとかSDGsとかいかにも胡散臭そうな商品が並んでるなぁというのが第一感です。
実はGPIFも考慮しているESGとSDGs
自分達の年金の一部を資産運用しているGPIF。基本ポートフォリオや戦略については以前にこのブログでも紹介しました。このGPIFもホームページを見るとこう書いています。
失敗できない資産運用をしているGPIFですら重視してるんだから、ESG投資、SDGs投資をすれば間違いないんだ!
・・・
と思いたくなりますが、自分はそれ目的での投資には否定的です。次はその理由を紹介します。
自分がESG、SDGsに興味がない理由
手数料が高い
先ほど紹介したスーパーサーチの画面、手数料が安い順に並べるとこうなります。
上位10ですでに手数料が0.5%を超えています。しかも運用資産額も数億から数十億単位。うっかりしてたら償還されてしまってもおかしくありません。
ESG、SDGsを意識している=収益力がある、ではない
これはESG、SDGsを意識している企業には儲ける力がないと言っているのではなくてESG、SDGsを意識しているかどうかと収益力がある≒長期的にみて株価が上がるかどうかは別物だと言いたいのです。
すでに十二分すぎる資産を持っていて寄付のつもりでやってるんです、というならそれは十分に意義がありますが大概の人はまず自分の資産を増やしたいと思って投資をしているはず。
その目的に照らしたときに「ESG、SDGsを重視している企業を投資先として選ぶこと」が正解とは思えません。
いつかは「ESG、SDGsに則ってないと投資すらされない」~
少しピントを変えて質問を出します。
いま、地球温暖化対策、リサイクルを推進しているという理由で投資する企業を選びますか?
労働者の労働環境や近所への地域活動に参加しているという理由で投資しますか?
自分はNOです。なぜか。
- 誰もやってない/守ってない時に温暖化対策だったり働き方改革をしているなら相対的に魅力がある
- でもみんなやってるならそれは長所ではなくて世の中の当たり前。
それをやってるから投資をされるとは言えないけど、やってないせいで投資されない可能性はいくらでもある
地球温暖化対策だって20年、30年前だったら物珍しい存在だったでしょう。でも今はやってて普通です。対策しているからえらいよね〜とはなりません。
自分はESGやSDGsも一緒だと思います。今はESGだから、SDGsだからという理由で投資をしてもらえていても将来はESG、SDGsに配慮していないから投資さえしてもらえなくなる時代が来ると予想します。
つまり、ESG,SDGsに配慮していることが普通になるということです。
あとがき
てな訳でわざわざ今ESG、SDGsともてはやされているからと言って投資する必要はないと考えています。繰り返しますがボランティア、寄付だと思って投資しているなら何も言いません。
お金を増やしたいと思っているなら手段としてはどうなの?だけです。どうせ個人投資家が何をしたって大してリターンを増やせるわけではないのですから気を衒わないシンプルなアプローチが1番いいっていう結論になるのではないでしょうか?