【2021年読書レビュー】「自分らしさ」と日本語

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この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。

お断り
この記事はもともと毎月読んだ10冊をまとめて紹介する形で掲載していましたが大変読みづらいことに気づいたので、1冊ずつのレビュー形式で再掲していますm(_ _)m

今回紹介する本

『「自分らしさ」と日本語』です。

本書で取り扱うのはことばとアイデンティティの関係です。普段の生活の中で「あんな言葉遣いをするなんて怒りっぽい人なんだ」とか「関西弁で話されるとキツく感じる」みたいにことばからその人の性格とか特徴を連想すること多々あると思います。

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そこを根本から考えてみるというのが本書の趣旨になります。

本書の構成
  • ことばはアイデンティティを表現する材料
  • 名前を表現するためのことば
  • 呼び方と人間関係
  • ことばとアイデンティティの結びつき
  • 現代の敬語の位置付け
  • 方言が意味すること
  • 女らしさ、男らしさ

ことばとアイデンティティのニワトリたまご

前述した通り、人は言葉からその人の性格や特徴を連想します。つまり、アイデンティティが先にあってその結果として使う言葉に反映されるという考え方(本質主義)です。

ところが、最近はその逆、話す言葉によって定常的なアイデンティティが形成されるもしくはその時々でアイデンティティを表現する(構築主義)が自然だといいます。その前提に立って、言葉は以下のような意味づけをすると考えられています。

  • 丁寧な言葉使い⇨自分が謙虚であると思われたい
  • さん付け運動⇨人間関係の障壁を下げてコミュニケーションをとりやすくする
  • 関西弁⇨威圧的な印象を与える

怒る時だけ関西弁使う人とか、話す相手の立場によって使う敬語や言葉が変わるのも、それぞれのシチュエーションで自分の目的、必要条件を満たすための結果と捉えることができます。

これを知ってしまうと「あの人はこういう印象を与えようとして喋ってるのかな」といった変な邪推をしてしまいそうですが・・・。

よく見せなくても、悪くみられないための言葉選び

この本のいいと思ったところ

  1. 普段の言葉遣いの根底の考え方がわかる
  2. 名前や方言といった特徴的な言葉を題材とすることで実感が湧くようになっている

わかっているようでわかっていない、わかったつもりで使ってしまっているのが日本語。学問として日本語を知ると普段の会話も少し楽しくなるかもしれません。

本書の内容に関連して思ったこと

喋る時にあっちでもこっちでもよく見られたい、見せたいと思って言葉をコロコロ変えるのも「あの人っていうことバラバラだよね」という逆効果を招きかねないので、本書の内容ありきで言葉のチョイスを考えるのはどうかと思います。

が、言葉の使い方を間違えたせいで思いもよらない印象を与えるのもNGです。本書を読んだことで人には言葉から連想するイメージがあって、それを前提にした言葉のチョイスは最低限留意した方がいいのではないかと自分は思いました。

例えば、体重が70kg⇨60kgになったとします。これをボディメイクというのか痩せたというのか減量したというのかによって受取手の印象はガラッと変わりますよね。

この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人

おすすめ度は10点満点中9点です。

この本は次のような方が読むのにぴったりです。グローバル化した現代では小さいうちから外国語を勉強しようという流れが強いですが、とはいえ一番使うのは国語である日本語。あくまで日本語がベースであって、それを大事にする考えは持っておきたいところです。

  • 言葉遣いを見直したい
  • 正しく自分の意図が他人に伝わるような話し方をできるようになりたい
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