【2022年読書レビュー】お金の未来

まえがき

今回紹介する本

『お金の未来』です。

本書の概要

少し抽象的に思えるタイトルです。自分は普段タイトルだけ見て本を買ってるので目次やあらましは読むまで解ってません。「将来はお金のために働く時代ではなくなる」みたいな話になるのかなと思ってました。

実際は今のお金(円とかドルとか)よりは暗号資産やブロックチェーン、NFTなど新たな「お金」の未来を予想する内容であり、「お金の未来」というか「未来のお金」と題した方がいいと思いました。

本書は2名の著者による対談形式です。

本書の構成
  • お金に起こっていること
  • ビットコインとブロックチェーンの概要
  • NFTの世界
  • お金の未来

ビットコインの未来予想

暗号資産=ビットコインだけ、ではありませんが本書では代表例として取り上げられています。足元、最高値からざっくり3分の1くらいまで値段が下がったビットコインだけあってすでに持っている人にとっては将来の位置付け、そして値段がどうなるかは気になることでしょう。

本書ではビットコインがこれからも存在し続けると考えられるいくつかの意見があります。

ファーストムーバーアドバンテージ

つまり、最初にやったもん勝ちってことです。ビットコインは一番乗りで誕生した暗号資産です。一番乗りということは二番手以降が登場しない限りは市場を独占できますし後陣が登場したところで、すでに自分の方が認知されているので知名度の観点でも有利というわけです。もし「暗号資産といえば?」と聞かれてわざわざ最近でたようなのを答える人は詳しくない限りないでしょう。大概は有名なものを答えるはずです。

これ、他のジャンルでも似たようなことが言えます。交通系ICカード、今ではPASMOやらICOCAやら乱立していますが代表的なやつはどれ?と言われたら大概の人はSuicaと答えるでしょう。同じ全国交通系ICなのにApple Payに搭載できるのはSuicaと最近追加されたPASMOだけ。これも一番乗りだったからその分競合相手より広まっていて、恩恵を受けるに値する土壌が育っていた結果と言えます。

ビットコイン以上の分散化ができない

分散化というのは広く多くの人に分散するという意味です。ビットコインは誕生から時間をかけて今や国内取引所でも買える通貨になりました。一方で他の暗号資産は時価総額ほど知名度もなければ不特定多数に広まっているとも言えません(イーサリアムとかバイナンスコインは別として)。

どの通貨も基本的には非中央集権型を志向しているので、一部の人にほとんどの暗号資産を保有されてしまったら実質その人が管理者的な立場になってしまいます。非中央集権とはなんぞやです。

すでにたくさんの暗号資産が登場してしまっている以上0からのスタートでビットコインを超える分散は実現できない=非中央集権を一番実現しているのは今までもこれからもビットコインというわけです。

あとがき

中央集権社会にあやかってきた著者の意見は貴重

本書は山本康正さんジェリー・チーさんという台湾系アメリカ人2名の対談形式です。自分が興味深いと思ったのは

  • 山本さん:三菱UFJ銀行ーグーグルーベンチャーキャピタルー現在
  • ジェリー・チーさん:バークレイズ証券ー起業ーグーグル

という2人とも中央集権という枠組みの象徴(証券とか銀行は貨幣通貨ありきの事業だし、グーグルなんかはIT業界でGAFAの1員として世界を席巻)的な組織にいたのに、それと対立するはずの暗号資産に可能性があるというスタンスをとっていることです。

自分は現在そう呼ばれているようにビットコインはデジタル版ゴールド、イーサリアムは決済手段としてもっと普及すると思ってます。イーサリアムは国内取引所だとスプレッドがかかるので買ってませんがビットコインは価値保存の手段としてこれからも持っておこう、改めてそう信じられる一冊でした。

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