【2022年読書レビュー】デジタル資産投資 NFTがよくわかる本

この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。

まえがき

今回紹介する本

『デジタル資産投資NFTがよくわかる本』です。


NFT、聞いたことがない方もいるでしょう。

NFTとは
  • N:Non(非)
  • F:Fungible(代替可能な)
  • T:Token(トークン)
の略

です。


って言われてもわかりませんよね。自分もわかってません。

仮想通貨界隈に足を突っ込んでいるとNFTとかDeFiとかそれっぽい横文字として登場するのですが、結局何を指すのかがまぁわからない。だからできるだけ分かりやすそうなもので理解しておきたいなぁと思ったのです。

本書のまえおき

著者である松村雄太さんはIT界隈で仕事をされていますがNFTは専門というよりは純粋に魅力を受けて関わっている分野のようです。

著者は今から30年前にスマホの流行が予測できなかったように将来NFTやブロックチェーン普通の存在になりうる、そういった可能性を見出されている一人です。

そういった背景から

  • NFTに関する基礎的な知識を身につける

ことが本書の目的となっています。

本書の構成

本書はイラスト付きの図解雑学シリーズみたいな構成になっています。NFTとか何か、NFTはどんな分野で使われているか、NFTはどんな技術に支えられているかがわかるようになります。

本書の構成
  1. NFTの基礎知識
  2. NFTの活用事例
  3. 現在注目されているNFTアート
  4. 音楽やスポーツにおけるNFTトレカ
  5. NFTによるゲームを使ったお金稼ぎ
  6. 金融業界のNFT活用事例
  7. NFT市場の現状
  8. NFTの購入・出品方法
  9. NFTにおける注意点

これだけでも押さえておきたい。NFTの特徴

NFTの正式な言葉はまえがきで書いた通りです。それでも実態は掴めませんがどんな特徴のものかと言ったら次のたったの2つです。

  • 唯一性ーこの世に1つしかない
  • ブロックチェーン技術で唯一性を確保する

唯一性

例えば1円玉。これは世の中に同じものが数多あるので唯一性があるとはいえません(厳密にはいつどこで作ったという情報があれば唯一性が生じるかもしれませんが)。

また、ビットコインも自分が持っている1ビットコインと他人が持っている1ビットコインは同じ1ビットコインです。なので等価交換が可能であり、これまた唯一性があるものとはいえません。

それに対してNFTに分類されるものは、それと同じものが全くないという唯一性があります。現実世界でNFTっぽいものがあるとするなら

  • キリ番とか希少性の高い日本円の紙幣
  • 「本人が書いた」モナリザやムンクの叫び

があります。モナリザの絵そのものはそこらじゅうでみれますが別に値打ちはないですよね。それは本人が書いたものかどうかに重きが置かれているからです。

ブロックチェーンによる価値の裏付け

とはいえNFTは現実世界のものとは違ってデジタルなものに対しての呼称です。よって

「その気になれば同じデータを作れるでしょう」「どうやってそれが世の中に一つしかないと証明できるの?」と言ったツッコミが入ることと思います。

このために使われるのがブロックチェーンです。NFTであるものに付与される情報や証明書に相当するものはブロックチェーン上で記録されているので「どこどこのブロックチェーンで担保されているものです」といった証明が可能です。

現実世界のものだと本人のサインがあるとして、それが本人の筆跡と一致するかどうかみたいなことしかできませんが、それに比べると信憑性がよっぽど高いと思います。

個人的に面白いと思ったNFTの活用事例

ここでは本書で紹介されていたものの中でヘェ〜!と思ったNFTの活用事例は、皆さんご存知ふるさと納税です。

Power of Choice project(パワーオブチョイスプロジェクト) | ふるさと納税 [ふるさとチョイス]

エントリー期間中に配布したNFTアートの販売収益も、地域事業者へ全額寄付します。 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 本プロジェクトに参加し、ふるさとチョイスと一緒に地域の事業者を支援してくださった皆さんへのお礼として配布した、オリジナルキャラクターの「NFTアート」はマーケット上での二次販売が可能です。販売によって生じたふるさとチョイスの収益も、全額を地域の事業者に寄付させていただきます。 ※NFTアートの配布は終了しております。 ※フォーム情報の誤入力等により、正しくNFTアートが受け取れなかった場合の再配布は行っておりません。 NFTとは? NFTとは、ブロックチェーン技術を用いた非代替性トークン(Non-Fungible Token)の略称です。通常のデジタルデータとは異なり、コピー・改変ができないことが最大の特徴です。NFT化されたイラストなどのデジタルデータは一点ものの絵画のように唯一無二のものになるため、資産価値を持つものとして取引が活発化しており、昨今注目を集めています(これを「NFTアート」と言います)。

ふるさと納税の返礼品ではなくて、あくまでふるさと納税の仲介をしている「ふるさとチョイス」が実施したプロジェクトの一環でサービス利用者に配布していたものがNFTというだけです。

2022年3月現在ではNFTアートの配布は終了しているようですが、比較的馴染みのあるふるさと納税の畝いに携わっている組織がNFTを活用してくれたってことは今後何かの見返りとしてNFTを活用する事例はもっと増えていくのかな?という期待が持てますね。

あとがき

実用性がない=価値がない?

NFTをかじったレベルで聞いたことのある方なら唯一性の担保だけでなく、そもそもこういう疑問を持たれるのではないでしょうか?

『唯一性があろう、所詮はただのデータでしょ?なんでそんなものに価値がついてお金が動くの?』

一理あると思います。自分も本書を読む前はなんとなくそういうことを思っていました。

ただ読みながら以下のように考えを改めました。

  1. 実用性があるかどうかと価値があるかどうかは無関係
  2. 現実のものだって実用性はないのに「グッチの財布だから」といって高いお金を払う人、バンクシーの絵が高値で落札されるという事実がある

なので価値の裏付けとして実用的かどうかを導入するのはナンセンス、シンプルに価値があると思う人がいれば価値がつくし、価値があると思う人がいなければ理由はなんであれ価値はつかないだけと思うのがいいと思います。

自分はもう少し考えてから手を出します

じゃあ自分はどうかというと単純にNFTで欲しいものがあるわけじゃないので無理に買う必要もないと判断しています。将来値段が上がるかもしれないからといって欲しくないものは買いたくないので。

※ビットコインは持ってみたかったから持ってるだけですね。


こういうのは最初の波に乗っかれたら儲ける面ではかなり有利ですので興味がある人は早めに勉強?を初めて片足突っ込んで見るのが吉ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA