【2022年読書レビュー】60歳からの教科書 お金・家族・死のルール

まえがき

今回紹介する本

『60歳からの教科書 お金・家族・死のルール』です。

本書の概要

以前、このブログでは可処分時間ならぬ「可処分日数」という考え方だと現役時代よりも退職してから死ぬまでの方が時間が長いことを話しました。言われんでも理解に容易い事実ですが。

人生の残り日数≒可処分日数とは

本書でも似たような導入がありまして、自由な日数ではなくて自由な時間という観点でも退職してから死ぬまでと退職するまででは同じくらいの時間があることを述べています。

つまり退職したら終わり、ではなくて退職してもそれまでともう一回同じことをするだけの時間があるのでそのスタート地点になるというわけです。

著者はこの事実をもとに、一応現在の定年である60歳をスタートラインにしてこれまでの経験や能力を生かして生きるためのノウハウを本書で書いています。

本書の構成
  • 自分の希少性を高める
  • 豊かに生きるためのお金の位置付け
  • ベクトルで考える人間関係
  • 死ぬまでの人生のカーブ
  • 自立と貢献

希少性は掛け合わせで

YouTubeには同じジャンル(ゲームとか旅行系とか鉄オタとか野球実況とか、日常生活のvlogとかそれはもう色々)の投稿者が存在するわけですが、その中の一握りが登録者数うん十万人として人気を集めています。

それってなぜかといえば同ジャンルの他のユーチューバーにはないものを持ってるからに他なりません。他の人との違いがなければわざわざその人の動画である必要はないですもんね。自分はよっぽど魅力を感じないと登録しないんで登録チャンネルは非常に少ないです。

自分が登録してるチャンネルの同ジャンルとの違い、いいところはそれぞれ次のように捉えています。

  • 両学長
    • よくわからんライオンがしゃべっている
    • 初期から方針が一貫していて今のところは本当に金目当てじゃないのがわかる
  • たっちゃんねる
    • 親近感が湧く活動内容
    • 味仙のニンニクチャーハンと台湾ラーメンが好き(最近はあまり見ない・・・)
  • 投資塾
    • 自身でデータ集計をしている
    • 思考停止の情報(米国は○年持ってればOK、とか分散が大事)がない

例としてYouTubeを上げましたが実社会でも人より抜きん出ようと思うと希少性が大事、なのはわかりますが日本人の中でトップのものを見つけようとか思うと非常に肩の荷が重くなります。

著者が提唱しているのは1つのジャンルでトップオブトップを目指すのではなくて複数のジャンルの掛け合わせで希少性を作ろうということです。しかもそれはつながりがなくてもいいといいます。

  • 100人に1人(上位1%)のジャンルが1つある⇨100人に1人の存在
  • 100人に1人(上位1%)のジャンルが2つある⇨100^2=10,000人に1人の存在
  • 100人に1人(上位1%)のジャンルが3つある⇨100^3=100万人に1人の存在

具体ジャンル例1:TOEIC

例えば下の図は第285回のTOEICの合計スコアとその点数が上位何%を表したもの(元データはTOEIC公式の平均スコア・スコア分布 詳細 (第285回)から引用))ですが、もし900点取れたとしても上位の4.3%でしかありません。なので

私TOEIC900点なんです!と言っても、もちろん自慢できる素晴らしい点数ですが大して希少性はないとも言えます。だって100人に4人も同じスコアを取ってる人がいるからです。

具体ジャンル事例2:家計の金融資産

次に家計の金融資産という全く関係ない(英語ができるから高年収とかあるとは思いますが一旦無視)ジャンルで見ると最も上位層は7500万円以上持ってて(出典は総務省の2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果)上位2.1%です。

これも十分すごいのですが100人に1人ではないのでいうほど珍しくはないという水準です。

具体ジャンル事例3:高校野球と甲子園

こちらは高野連のHPから引用した硬式野球部の部員数です(1〜3年を合算)。

1学年にならすと大体5万人くらい。もし3年生だけが甲子園に出ていると仮定すると夏の甲子園に出られるのは47都道府県から1校ずつ、ベンチ入りは18人までなので5万人のうち18×47=904人だけです。

904/50000=約1.8%となり、甲子園に出ること=上位だとすると甲子園に出たことのある人は高校野球の経験者の界隈で上位1.8%に入ることになります。

それぞれ掛け合わせると・・・

1個1個で見るともちろんすごいのですが、いうほど珍しくもない・・・となります。ですが

  • 甲子園に出たことがあって
  • TOEICは900点取れる
  • 金融資産は7500万円以上持っている

という人は計算上は4.3%×2.1%×1.8%=0.0016%。10万人に1〜2人しかいません。計算上はこうですが実際はもっと少なそうなのは感覚的にもわかると思います。

甲子園に出るくらい野球ができてもプロ野球でガッツリ稼ぐとかコネで一流企業に入るとかして高年収にならないと金融資産はなかなか増えませんし、そんな人がTOEIC取れますか?というとTOEICどころか勉強すらどの程度やっていたのかというような具合ですからかなり絞られます。

多分これに当てはまるとしたらメジャーリーグを経験した方が現地で英語を猛勉強して・・・というパターンでしょうか。

とここまで来ればかなり希少性のある存在だってことが納得してもらえると思います。ジャンルはなんでもいいそうなので自分ならどんなジャンルで100人に1人になれるか、そういうものを3作れるか考えてみると自己アピールになるかもですね。

あとがき

就活中の学生にも役立つ掛け合わせの考え方

他人との差別化を図るためには1つのジャンルで「これは自分しか」というものを探しがちですし、自分はそういう考えだったので就活の自己アピールをどうしようかと苦慮してました。

ただ、そんなものって何かの大会で全日本チャンピオンになったとか大学の部活でキャプテンをしていたでもないと単品では書きづらいですよね。そこで本書の考え方が生きるのかなと思いました。

単品なら「まぁどこにでもいるよね」ってなってしまいますけど、3つ掛け合わせでそこそこの経験やスキル知識があれば全く同じ人が同じ会社を受けている可能性は非常に小さく差別化を図れます。

本書は60歳というワードが入っていますけれど、これから就活の学生とか副業で稼ぎたいと思っている方など幅広い方に当てはまるいいアイデアですね。自分もこれからはこれを少し意識しまして100人に1人なものを3ついかに作るか考えてみます。

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