この記事のもくじ
まえがき
7月に参議院議員の選挙が控えております。参議院選挙は衆議院と違って任期を待たずに解散して選挙・・・なんてことはなく3年に1度定数の半分を入れ替えるための選挙が行われます。
2021年に引き続きの選挙です。
- どうせ実現しない
- 実現するとしても元言ってたのから随分と方針転換する
と思うのは山々ですが公約として書かれている以上、実現される可能性は0ではありません。そうなったら影響を受けるのは国民。選挙に行った上で「言ってた公約と違うじゃないか」と文句を言うならまだしも、選挙に行かないで文句を言うのはお門違いです。
ですから是非選挙権がある人は貴重な意見表明の場として選挙に行った方がいいと思います。どうせなら公約を知った上で投票する方が後々の納得感にもつながると思います。
そこで2021年と同様、自分の勉強がてらいくつかの政党が打ち出している政策を紹介していきます。今回は政権与党である自民党の政策を紹介します。自民党の政策・公約は過去の分も含めてこちらから閲覧できます。
ここで今回の大まかな政策を引用しておきます。ポスターにもあるように「守る」と「創る」をキーワードにした政策が並んでいます。
- 毅然とした外交・安全保障で、”日本”を守る
- 強力で機動的な原油高・物価高対策で、”国民の生活と産業”を守る
- 徹底した災害対策で、”国民の生命・財産・暮らし”を守る
- 感染症対策と社会・経済活動の両立で、”国民の命と暮らし”を守る
- 「新しい資本主義」で、”強い経済”と”豊かさを実感できる社会”を創る
- 「デジタル田園都市国家構想」と「農林水産業・地域経済の振興」で”活力ある地方”を創る
- 憲法を改正し、新しい”国のかたち”を創る
自分が気になった2022年の政策
賃上げ促進税制の活用と、赤字でも賃上げする企業に対する補助金の補助率引き上げ
賃上げ促進税制の中身は経済産業省のHPに詳細が紹介されていました。大企業と中小企業で適用条件が異なるもののそれぞれ従業員に支払っている給与総額の伸び率とか教育訓練費の伸び率に応じて増やした金額の15%とかさらに10%、15%といった税額控除が受けられるというもの。
すでに制度化されてるので、さらに政府が何かをしてくれるというよりはあとは各企業が動くか動かないかに期待です。
原油価格の高騰を踏まえた燃料価格の激変緩和措置の継続
激変緩和措置とはなんぞやといえば補助金のことです。これも経済産業省のHPに内容が載っています。時間経ったらリンク先消えるかも知れないのでリンク先にあるガソリン価格のグラフを載せておきます。
日本政府としては「補助金出したおかげでガソリン価格抑制できてるでしょ!これを続けます!」ということですね。補助金だろうがトリガー条項の発動だろうが、どっちでも一緒なんですけどあくまで支給する方向なんですね・・・。
この書き方からもトリガー条項を発動したり、なんなら暫定税率を廃止する気はサラサラないようなことがわかります。
財政と金融で成長を支える
この項目の中に「貯蓄から投資へ」と「資産所得倍増」が出てきます。が、これだけです。あんなに全面に出していたのに参院選の公約として出さなかったというのが意外です。
年末に向けてプランを作るとまでいっていたのだから書くだけ書いとけばいいのに、プランすらまともに作れそうな見込みがないのか気になります・・・。
2021年との違い
2021年と2022年を並べるとこうなります。ウクライナ情勢と物化対策を追加した分、2021年に挙げていた項目がそのまま下がっていったという印象です(並んでいる順=優先順なのかはなんとも言えませんが)。
ただ、憲法だけは一緒ですね。何かあった時のために憲法は改正すべきだとずっと言われてきましたが改正しておかないと本当にまずい状況になってきました。今だと改正に向けたタイミングとしては絶好なのかも知れません。
2021年 | 2022年 |
1.感染症から命と暮らしを守る | 1.毅然とした外交・安全保障で、”日本”を守る |
2.「新しい資本主義」で分厚い中間層を再構築する。「全世代の安心感」が日本の活力に。 | 2.強力で機動的な原油高・物価高対策で、”国民の生活と産業”を守る |
3.国の基「農林水産業」を守り、成長産業に。 | 3.徹底した災害対策で、”国民の生命・財産・暮らし”を守る |
4.日本列島の隅々まで、活発な経済活動が行き渡る国へ。 | 4.感染症対策と社会・経済活動の両立で、”国民の命と暮らし”を守る |
5.経済安全保障を強化する。 | 5.「新しい資本主義」で、”強い経済”と”豊かさを実感できる社会”を創る |
6.「毅然とした日本外交の展開」と「国防力」の強化で、日本を守る。 | 6.「デジタル田園都市国家構想」と「農林水産業・地域経済の振興」で”活力ある地方”を創る |
7.「教育」は国家の基本。人材力の強化、安全で安心な国、健康で豊かな地域社会を目指す。 | 7.憲法を改正し、新しい”国のかたち”を創る |
8.日本国憲法の改正を目指す。 |
たぶん第1党なんだろうからやれることはやって欲しい
おそらく今回の選挙でも最終結果は自民党単独(or+で公明党)で参議院でも多数になることでしょう。ということはやりたい政策は無理クリ通せる環境です。
そこは他の政党と大きく違うところなので、書いたことくらいはやってくれよ、というのが率直な思いです。個人単位でもそうですが、できないことは約束しないのも誠意だと思います。