この記事のもくじ
- 株式の投資信託だけに投資している
- 株以外のアセットクラスの積立投資を検討している
はじめに:今回は株式指数、ではなくてゴールドです
株式指数は軒並み下落・・・
これを書いているのは2月23日。ウクライナ情勢のせいなのかアメリカの利上げの話のせいなのかはわかりませんが、さまざまな指数が下げの一方です。
ここ1年でのチャート推移をみておきましょう。
こういう時こそ思い出してほしいのがこれなんですが、今年になってから始めたような方だと
『聞いてた話と違うじゃないか!』『損切りした方がいいのでしょうか・・・』なんて感想を持たれている方もいらっしゃることでしょう。
- 長期➡︎一度買ったら長期間寝かせる。ドルコスト平均法を効かせる意味合いも
- 積立➡︎毎月コツコツ定額で(ドルコスト平均法)
- 分散➡︎時間の分散(これもドルコスト平均法の意味合い)&資産の分散(地域・資産クラス)
自分は
『ビットコインにもVOOにも買い増ししたいんだけどどっちにしようかなぁ』と思ってるぐらいですが。
こういう時は「有事の金」
「有事の金」
有名な言い回しです。ひと昔は株式と債券が逆の値動きをすると言われてきましたが近年は同じような値動き(上下幅が違うだけで上がる時は一緒に上がるし、下がる時は一緒に下がる)をするのでリスク分散としてはゴールドが注目されるようになっています。
以下は金に投資できるETFであるGLDのここ1年の価格推移です。
上のグラフと比較してもらったら一目瞭然で株式指数は下がっているのにゴールドは値上がり基調です。(その逆もあるんですけどね)
その上で長期的には有限の資源であるゴールドの価格は過去みても値上がりが基本なのでリスクを下げる目的としてではなく株式と同様に値上がりに期待して投資する価値のある対象と見ることもできます。
そこで今回は過去やってきた
株式指数の積立期間と年率換算リターンの関係調査
のゴールド版を紹介します。
算定のための前提条件
条件概要
条件は以下の通りです。
- 対象のデータ➡︎参考小売価格
- 算定期間➡︎1年〜20年まで1年刻み
- データ期間➡︎1991年1月〜2021年12月
(田中貴金属より引用) - 購入価格➡︎平均の参考小売価格
- 購入方法➡︎毎月定額
- 最終評価額➡︎最終購入月の平均の参考小売価格
- リターンの種類➡︎年率換算で計算
算定結果
算定結果の見方
ここで以降に示す数字の定義を明確にしておきます。株の時と同じです。
言葉 | 意味 |
最大 | 検証期間での最大リターン(年率換算)の実績 |
最小 | 検証期間での最小リターン(年率換算)の実績 |
プラス確率 | 算定結果がプラスだったデータの比率 |
1〜10年
積立年数 | 平均 | 標準偏差 | 最大 | 最小 | プラス確率 |
1 | 2.54 | 7.05 | 30.11 | -18.80 | 66.2 |
2 | 2.74 | 5.41 | 21.28 | -10.30 | 68.5 |
3 | 2.89 | 4.64 | 15.73 | -8.30 | 73.0 |
4 | 2.97 | 4.14 | 13.28 | -6.84 | 77.9 |
5 | 3.10 | 3.71 | 12.14 | -5.26 | 80.8 |
6 | 3.13 | 3.57 | 11.13 | -4.54 | 81.7 |
7 | 3.22 | 3.47 | 10.52 | -4.00 | 83.4 |
8 | 3.35 | 3.34 | 10.10 | -3.72 | 85.9 |
9 | 3.58 | 3.05 | 9.46 | -3.15 | 90.6 |
10 | 3.83 | 2.68 | 8.62 | -2.17 | 94.9 |
11〜20年
積立年数 | 平均 | 標準偏差 | 最大 | 最小 | プラス確率 |
11 | 4.05 | 2.36 | 8.24 | -0.61 | 98.3 |
12 | 4.21 | 2.13 | 8.11 | 0.39 | 100 |
13 | 4.35 | 1.89 | 7.83 | 0.93 | 100 |
14 | 4.50 | 1.60 | 7.42 | 0.91 | 100 |
15 | 4.64 | 1.24 | 7.12 | 2.46 | 100 |
16 | 4.67 | 1.05 | 6.80 | 2.78 | 100 |
17 | 4.66 | 0.88 | 6.47 | 3.03 | 100 |
18 | 4.62 | 0.73 | 6.22 | 3.04 | 100 |
19 | 4.61 | 0.57 | 5.97 | 3.50 | 100 |
20 | 4.55 | 0.48 | 5.72 | 3.64 | 100 |
総括
プラスリターンを確度良く見通せる積立年数は12年
以上の結果を一つのグラフにまとめるとこうなります。
実績ベースでは12年、3σを考慮した場合は15年で確実にプラスリターンを見込めるという結論となります。
リターンの値自体は田中貴金属という個別の会社における販売価格を使っているため、世界全般での取引価格とはイコールにならない=過大評価かも、という点には注意が必要です。
株式と逆相関のゴールドは投資する価値あり!
株式と逆相関なのはよく知られているところです。ということは長期的な資産形成をする場合には資産全体としてのリスク=値動きがマイルドになる効果があります。
その上で株式もゴールドも長期的に値上がりするのは共通なので株式100%はちょっと・・・という方には投資妙味のある商品と言えます。
自分はいますぐ持つつもりはないし、将来そうなるかはわかりませんがビットコインに対してゴールド的な立ち位置を期待しているためビットコインをゴールドがわりに・・・とは思っていますが、気が変わったら投資するかもです。