この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『ブッダのことば スッタニパータ』です。
ブッダってどなたかご存知でしょうか?以下まとめますと
- ブッダ・・・仏教の開祖。紀元前に生きていたとされる人物
- ブッダのことば・・「スッタニパータ」の和訳。仏教の経典の一つ
ということで本書はブッダの教えがつらつら書いてある書物となります。古きものから学ぼう!という趣旨で読んでみました。
- 蛇の章
- 小なる章
- 大いなる章
- 八つの詩句の章
- 彼岸に至る道の章
章の名前だけ見ても書いてある内容と直接リンクしている訳ではないので、とりあえず読んでみてくださいって感じですね。
気に入った教え2つ
章の中でもたくさんの小話があるので、その中から気に入ったもの2つを抜粋します。
- 破滅に進む人の特徴(ジェータ林の神に聞かれた時の話)
- 理法を嫌う
- 悪人の習いを楽しむ
- 怠癖があって怒りやすい
- 自らだけ豊かに暮らして親を支えない
- 嘘をついて人を騙す
- 自分の富を自分で独占する
- 財産や名前で見栄をはる
- 女癖、酒癖があって賭け事に走る
- 結婚しているのに他の女性に手を出す(男性前提)
- 酒や財を浪費する人に権力を渡す
- 地位を求めようとする
- 「安らか」である条件
- 過去にこだわらず現在のことでもクヨクヨしない
- 怒りもしないし誇りもしない
- 後悔するような行動はしない
- 人と比較しない(優れているとも劣っているとも思わない)
何を持って破滅とするかは想像にお任せしますが、広く言って良くない状態の人に当てはまるあるあるであることは理解してもらえると思います。
ギャンブル、女好き、“地位財”を欲してお金を浪費する・・・。古代は今と違って資本主義云々の世界ではないはずなのに、なぜこのような考えに至れるのか不思議でなりません。
古きを暖めて今に生かす
この本のいいと思ったところ
- 解説付きで言葉を知らなくても読める
- 日常生活に照らし合わせて読める
仏教なんて小難しいと思われているかもしれませんけど、よっぽど哲学とか科学の専門書を読むよりもよっぽど読みやすい本です。
しかも書いてある内容は人としてどう生きていくのがいいのかという非常に広いテーマを取り扱っているので読んで思ってたのと違うとか期待していた内容が一切なかったというリスクはありません。
本書の内容に関連して思ったこと
ブッダの教えですから全て自分は大丈夫!というならそれは悟りを開いた状態です。
でも最初から悟りを開いている人はいないし、きっと死ぬまでに本書を全てクリアすることはないでしょう。大事なことは
- 自分に足りていないものがあると知る
- できること、しないといけないことはできる範囲で改善しようと努力する
の2点ではないかなと思います。
自分の場合だと
- 自分の富を他人とも共有する
- 欲望を抑える
- 過去、現在、未来に対して余計なことを考えない
ことはできていませんが自覚はしてます。わかった上で努力する過程こそが人生の価値を生むのかなぁと思い耽っております。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中9点です。
この本は次のような方が読むのにぴったりと思います。
- 人と違う思考で「いい」人生を過ごしたい
- 古くの書物から学びたい
確か自分が読んだ古い書物系だと論語と算盤、ユダヤのなんちゃらに続いて3冊目ですが、同じようなことを書いてるはずなのに伝わり方が全然違うなと思いました。これはそれが書かれた文化的、宗教的な背景の違いが理由かもしれません。
一つのことでも別角度から聞くと違って見える好例でした。お金の勉強も健康の勉強も「これ1冊読めばいい」「誰々の話だけ聞いておけば間違いない」に近しいものがあるとはいえ、さまざまな意見を聞くことを忘れないように注意したいものです。